こんにちわ、こっぺです。
2019年、僕は会社から東北CGCグループのアメリカ店舗視察研修への参加を打診されました。
最初に声をかけた社員がどうしても飛行機には乗りたくないと駄々をこねたので、僕に打診してくれたそうです。
人生に一度は行ってみたいと思っていたアメリカ
行けるなんて嬉しい(しかも会社のお金で)!
ということで、アメリカの店舗視察研修に参加することになりました。
その時のレポートを数回に分けて書きたいと思います。
アメリカのスーパーマーケット事情を学ぶことで、日本のスーパーマーケットの競争戦略に生かすことができるかもしれません。
最後の方では、各エリアで体験したエピソードも書きたいと思います。
【1日目】シカゴ郊外のスーパーマーケット9店舗を視察
視察1日目はシカゴ郊外の住宅地周辺に立地しているスーパーマーケット数店舗。
この日視察したのは、シカゴ市街地から車で1時間ほどのエリア。
そのシカゴ郊外には多くの高所得者層(年収700万円以上)が住んでいるとの説明を受けました。
日本人は家が職場から近い方がいいと思っているけど、アメリカの高所得者層は全く逆で
職場から離れた土地に家を持つ傾向があるらしいんです。
その理由は、郊外の方が市街地よりも静かでゆっくり過ごせるからだそうです。
ここで、高所得者層のライフスタイルを紹介しておきます。
高所得者層のライフスタイルを押さえて置くことで、各企業の差別化の意味がわかると思います。
この日は、その高所得者層の住宅街にあるスーパーを9店舗視察しました。
ジュエルオスコ
最初に行ったのが、ジュエルオスコです。
ジュエルオスコはシカゴ発祥、アメリカ国内に188店舗を持つスーパー。
品揃え等は至ってオーソドックス。
どこかが目立っているわけでもなく、アイテムが満遍なく取り揃えている感じ。
「このスーパーの売場を覚えておいて、他の企業の店舗を見てみてください。そうすることで、各企業が行っている差別化がわかりやすくなります。」
とツアーコーディネーターの二瓶さんから説明があったのを覚えています。
ホール・フーズ
次に行ったのは「ホールフーズ」と言うスーパー。
アメリカ合衆国を中心に、カナダとイギリスを含めて、合計270店舗以上を展開する。グルメ・フード、自然食品、オーガニック・フード、ベジタリアン・フード、輸入食品、各種ワイン、ユニークな冷凍食品も品揃えし、いわゆる「グルメ・スーパーマーケット」と呼ばれる比較的高級志向の食料品小売店に分類されている。
Wikipedia
店内に入り、ジュエルオスコの売場を思い出しながらホールフーズの売場を比較してみると、次の点で大きく違った点が見られました。
ホールフーズで特徴的だったのは「We love local」と言うコンセプト。
地元で販売されている商品が陳列されている売場があって、大きな差別化となっていた。
ウォルマート
ご存じ、世界的大企業「ウォルマート」です。
ウォルマートとジュエルオスコの違いはこんな感じ
ベジ、シーフード、ミート、デリなど、人件費のかかるカテゴリーには力をいれず、デイリー・ドライなど人件費のかからないカテゴリーに注力することと、メーカーからもらえるリベート原価と価格を抑えている。
どれくらい安いかっていうと、これまで見てきたスーパーと比較して、NB商品が1割〜2割安い。
すごいです。
マイヤー
「マイヤー」はミシガン州に本部を置くスーパーマーケットで、現在ミシガン州とイリノイ州に253店舗を持つスーパーです。
店内に入ってジュエルオスコとマイヤーの売場を比較してみると、次のような違いがありました。
マイヤーは生鮮4カテゴリーで、他企業との差別化をしている感じがしました。
フレッシュタイム・ファーマーズマーケット
シカゴ郊外からさらに車を走らせること30分、もう少し田舎の方に行ったところにある「フレッシュタイム・ファーマーズマーケット」
フレッシュタイム・ファーマーズマーケットはアメリカ全州にはなく、他のスーパーマーケットよりは知名度が低い。
フレッシュタイム・ファーマーズマーケットは、どこか楽しさを感じさせるスーパーマーケットでしたね。
スタンダード・マーケット
フレッシュタイム・ファーマーズマーケットからさらに15分ほど車を走らせたところにあるのが、スタンダード・マーケットと言うスーパーマーケット。
このスタンダードマーケット、他のスーパーマーケットとはちょっと業態が違います。
このスタンダーマーケットは「グローサラント」と言う業態です。
グローサラントとは「グロサリー(アメリカではスーパーのことを指します)+レストラン」の造語です。
グローサラントでは、店内にグリルがあって、お店で買った食材を持っていけば、その場で調理してもらい、店内で食べることができるんです。
なので、このスタンダードマーケットで売っている商品は他とちょっと違い、熟成肉のようなちょっと高めの肉やシーフード、即食系の商品が販売されていました。
外にはテラス席もあって、何組かのご家族が食事を楽しんでいらっしゃいましたね。
(ピーターズ)フレッシュマーケット
ここはスタンダードマーケットから車で10分ほど行ったところにあるスーパー。
ここは普通のスーパーマーケットなんだけど、デリカの売場がかなり広かった。
トレーダージョーズ
ホテルの前にちょうどトレーダージョーズがありまして、立ち寄ってみました。
トレーダー・ジョーズ(Trader Joe’s)は、ロサンゼルス郡を本拠とする、アメリカ合衆国のグロサリー・ストア(食料品スーパーマーケット)チェーンである。日本人が付けた通称はトレジョ。1958年、ジョー・コロンビー(Joe Coulombe、1930年–2020年、サンディエゴ生まれスタンフォード大学卒)により設立された。社主は1979年からドイツ人の実業家テオ・アルブレヒトで[4]、2010年に亡くなると遺族が継承した。アルブレヒト家はドイツでチェーン展開のスーパーマケット ALDI Nord を所有する。同社は本社をカリフォルニア州モンローヴィアとマサチューセッツ州ボストンに置く。
2015年には「生鮮食品店」形式の総合食料品店に数えられるようになる。2019年11月時点の展開は全米42州とワシントンD.C.に503店舗。
Wikipedia
と言うくらい、アメリカでは大手のスーパーマーケットです。
トレーダージョーズは店舗規模が小さいものの、オーガニック商品がちゃんと品揃えされているし、人気のPB商品が多くて、多くのお客さんが利用していました。
そして、接客が抜群にいいです。
レジの店員さんが笑顔で読み上げ登録してくれて、最後に「Have a nice day♪」と声をかけてくれます。とても気持ちのいい接客はジュエルオスコ以上でした。
イータリー
ホテルから歩いて10分くらいのところに、「イータリー」と言うグローサラントスーパーがありました。
このスーパーは2階建になっていて、1階がイタリア直輸入の食材を取り扱っているスーパーで、2階がその食材を使ったイタリア料理を提供するレストランになっていました。
金曜日ということもあったせいか、2階のレストランは満員でした。
因みに、イータリーっていうスーパーはとてもオシャレというか、いいスーパーです。
この記事では詳しく紹介していませんが、商人舎の結城先生のブログの過去記事にイータリーのことが詳しく紹介されていたので、興味のある方はご覧になってみてください。
店舗視察を終えて感じたこと
1日目の店舗視察を終えて感じたことは、各企業、その土地に住む人たちのライフスタイル・ニーズに合わせて自社の特色を出した差別化を行っていたことですね。
シカゴの高所得者層は、「自分達の時間を楽しみたい」「お金を払って家事(炊事)を省きたい」という考え方。
ホールフーズ、フレッシュタイムマーケット、トレーダージョーズは生活への楽しさを。
マイヤーはフレッシュフーズの強化。
スタンダードマーケット、フレッシュマーケットは即食強化。
こういうポジショニングって、日本では見られないかも。
どこに行っても同じような品揃えで目立った差別化は見られない日本。
商圏のお客様のライフスタイル・ニーズをリサーチして
大手にはできない、中小スーパーならではの差別化ができるんじゃないか。
そう、思った1日でした。
【1日目のおまけ】シカゴの街を散策
1日目のおまけとして、シカゴの街を散策した時のことを書きます。
アメリカっていう国にどんなイメージを持っていますか?
多くの人が「治安が悪い」「怖い」などのイメージを持つかもしれませんが
シカゴの中心地はそんなこと全くないんです。
治安が悪い場所って分かりやすくて、「車が表に出ていない」「夜の人通りがない」のが特徴なんですけど、シカゴ中心地には治安の悪い場所があまりなく、夜でも人通りが多いような安全な街でした。
シカゴ名物「パンピザ」(到着した日の夕食)
到着初日、このツアーに参加したメンバー全員で会食をしたのですが
その店がシカゴでも有名な「パンピザ」(フライパンに乗せて焼いたピザのこと。)のお店。
もし、シカゴに行くようなことがあったら是非食べてみてください、この店、最高ですw
コーナーベーカリー(視察1日目の朝食)
当日の朝食の話。
泊まっていたホテルでも用意されていたんですけど、見たらなんかメニューの数が少ないし、せっかくシカゴに来たのなら、シカゴの人が食べるような朝食を食べてみたい。
ということで、ホテルから歩いて10分くらいのところに朝7時から開店しているベーカリーがあったので、連れと行ってみることにしました。
このベーカリーはセルフなのでチップ無し。
レジのヒスパニック系のおばちゃんが優しくて、僕の下手な英語でもちゃんと聞いてくれて、色々案内してくれました。
日本にいる感覚で注文したのですが、アメリカサイズを舐めていましたw
二つをやっとやっと食べた感じでしたw
そして、アメリカのコーヒーがめちゃめちゃ美味い。
酸味ないし、ロースト感あるし、お代わり自由だし。
とにかく、最高の朝食でした。
ミシガン湖
コーナーベーカリーで朝食を取った後に出発までまだ1時間半ほど時間があったので、周辺をググってみたら、ミシガン湖があるとのこと。
連れを誘ってミシガン湖に。
ミシガン湖はホテルから歩いて20分くらいのところにありました。
とても大きい湖なので、対岸が見えず、「海かよ!」と思ってしまいました。
近くを通りかかったアジア系アメリカ人に写真を撮ってもらうようにお願いしたら、快諾。
いやー、シカゴの人っていい人ばかりだ。
ということで、1日目の出発前はとても濃い時間を過ごしましたw
マクドナルド
二瓶さんに教えてもらったのですが、世界的な外食チェーンであるマクドナルドの本拠地はシカゴにあるそうです。
そのシカゴにあるマクドナルドで軽い夕食。
これでMサイズを注文したのですが、さすがはアメリカ、予想以上に量が多いw
ポテトも、コーヒーも日本でいうLサイズでしたw
hard rock cafe
マクドナルドの近くを散策していると、ハードロックカフェの看板が見えた。
その横を見てみると、何とも僕には嬉しい壁画が!
ちょっと見ただけでも
と、有名アーティストがサイケデリックに描かれていて、めっちゃ気に入りましたw