第1問 環境分析(正誤問題)
次のア~オは、環境分析について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(15点)
ア SWOT分析における機会と脅威は、自社のマーケティング力や資金力などの与件分析から明らかにされる。
イ チェーンストアでは、全社的経営戦略が策定された後に、SWOT分析が行なわれる。
ウ 内部資源とは、人的資源、設備などの物的資源、資金力、情報力、技術力、企業風土、などである。
エ PEST分析では、自社の資源・能力と競争状況との関係から強みと弱みを明らかにする。
オ 3C分析における3Cは、顧客、自社、競合をさす。
【解説】
ア:SWOT分析の機会と脅威は外部要因分析なので、自社のマーケティング力や資金力などの与件(内部要因)分析からは明らかにならない。
イ:SWOT分析を行ってから全社的経営戦略を策定するので、順序が逆
エ:PEST分析は「政治」「経済」「社会」「技術」の4要素の分析であり、問題文はSWOT分析に関することなので誤り
第2問 マーケティングリサーチ(正誤問題)
次のア~オは、マーケティングリサーチについて述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)
ア 標本抽出の方法には有意抽出法と無作為抽出法があり、前者には系列的抽出法、層化抽出法などがある。
イ 1次データを収集することで、2次データ収集のための予備的知識を効率的に獲得することができる。
ウ 調査票回答方式の一つである選択法には、賛否法、評定尺度法、順位法などがある。
エ 単純集計分析の主要な目的は、性別、年齢、所得といった属性ごとの傾向を明らかにすることである。
オ クラスター分析は、原因となる独立変数と、結果となる従属変数間の関係を示す分析方法である。
【解説】
ア:系列的抽出法、層化抽出法は無作為抽出法であり、後者のための表記なので誤り
イ:2次データを収集することで、1次データ収集のための予備的知識を効率的に得られるので、問題文は誤り
エ:単純集計分析の主な目的は各質問内容の傾向を見ることであり、問題文はクロス集計の目的であるので誤り
オ:クラスター分析は、多数の個体についていくつかの特性値を測定・抽出し、それらを軸としてこれらの個体を分類することによって、いくつかの等質的な群れとしてのクラスターを導き出そうとする方法で、問題文は「回帰分析」に関する記述なので誤り
第3問 メーカーの環境マーケティング(正誤問題)
次のア~オは、メーカーの環境マーケティングについて述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(15点)
ア ライフサイクル・アセスメントとは、商品の原材料採取段階から廃棄後のリサイクルやリユースまでの全プロセスで、環境負荷を最小にしようとする評価方法である。
イ 環境マネジメントにおける3Rとは、リフォーム、リサイクル、リユースによる省資源活動を推進することである。
ウ チャネルミックスでは、オムニチャネルよりもフォワード・チャネルに重点が置かれている。
エ ディストリビューションミックスでは、在庫を最小限に抑えるための方策の一つにモーダルシフトの推進がある。
オ 1970年代に登場した環境マーケティングをさらに掘り下げた考え方がソーシャル・マーケティングである。
【解説】
イ:3Rは製品をつくる時に使う資源の量を少なくすることや廃棄物の発生を少なくする「リデュース」、使用済製品やその部品等を繰り返し使用する「リユース」、廃棄物等を原材料やエネルギー源として有効利用する「リサイクル」のことで、リフォームは含まれていないので誤り
ウ:メーカーが流通業を通じて顧客に商品を届ける「フォワード・チャネル」よりも、実店舗だけでなく、ネットなどを通じて商品を顧客に届ける「オムニ・チャネル」の方が重要視されているので、誤り。
エ:ディストリビューション・ミックスにおいて、モーダルシフトが推進される理由は、環境にとって負荷が少なくない「少量多頻度配送」の改善のためであって、在庫を最小限に抑えるためではないので誤り。
オ:ソーシャルマーケティングをさらに深掘りしたのが環境マーケティングなので、誤り
第4問 マーケティング戦略体系(文章穴埋め問題)
次の図は、小売業のマーケティング戦略の体系について示している。図中の〔 〕の部分に、下記に示すア~オのそれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(15点)
【語群】
ア 1.財務管理 2.ドメインの設定 3.労務管理 4.フィードバック
イ 1.マーケティング目標の決定 2.市場標的の設定 3.マーケティングミックスの構築 4.企業コンセプトの確立
ウ 1.マーケティング目標の決定 2.市場標的の設定 3.マーケティングミックスの構築 4.企業コンセプトの確立
エ 1.マーケティング目標の決定 2.市場標的の設定 3.マーケティングミックスの構築 4.企業コンセプトの確立
オ 1.フィードバック 2.ゴール 3.CRM 4.プロモーション
第5問 (記述)
下図はロナルド・フランク、ウィリアム・マッシィおよびヨーラム・ウィンドによるマーケットセグメンテーション基準の分類を示している。図表内のⅠからⅣにあてはまるセグメンテーション基準を解答しなさい。(25点)
(Ⅱ)パーソナリティ、ライフスタイル
(Ⅲ)使用量・使用頻度、購入銘柄、購入店舗、購買状況要因
(Ⅳ)商品・ブランドに対する態度、知覚
第6問 (記述)
小売業引力の法則・第2公式を用いて、下記の条件のとき、B市から何kmの地点が小売商圏分岐点となるか解答しなさい。(25点)
A市の人口:90万人
B市の人口:10万人
A市とB市の距離40km
DB=Dab/(1+√(Pa/Pb))これに当てはめると、
DB=40/(1+√(9))
=40/(1+3)
=10商圏分岐点は10km