第1問 (文章穴埋め問題)
第1問 次の文章は、今日の小売業にとって大きな社会環境変化である日本の高齢化の現状と将来推計について述べている。文中の〔 〕の部分に、下記の語群のうち最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)
平成26年(2014)年版高齢社会白書によると、日本の総人口1億2,730万人(2013年10月1日現在)に占める65歳以上の高齢者の割合は〔ア〕となっており過去最高であった。一方、〔イ〕以上64歳以下の〔ウ〕は、32年ぶりに8,000万人を下回った。
2012年1月に国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の将来推計人口」によると、日本の総人口は長期減少過程に入っており、2048年には〔エ〕を割ると推計されている。総人口が減少する一方、高齢化率は上昇を続け、2035年には、国民の〔オ〕に1人が65歳以上の高齢者になると推計されている。
【語群】
1.18歳
2.20.1%
3.4人
4.25.1%
5.9,000万人
6.生涯年齢人口
7.1億人
8.昼間人口
9.15歳
10.3人
第2問 (組み合せ問題)
次のア~オは、H&BCカテゴリーを核とするドラッグストアが成長するための強化が必要な8つの専門性のうち、5つについて述べている。最も関係の深い文章を、右側から選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)
ア 品ぞろえ政策にもとづいて店頭のH&BC商品をわかりやすくグルーピングし、比較選択しやすくするとともに、科学的手法によって商品スペース当たりの利益向上を追求する。
イ H&BCのオペレーターとして、顧客のどんなニーズに応じてベネフィットを提供するか、業態コンセプトを明確化し、競争他店と差別化するためのストアポジショニングを行う。
ウ 自店取扱商品全体に占めるH&BCカテゴリーの構成比拡大によって専門性を強化するとともに、当該カテゴリーの単品ミックスによってバラエティ性も同時に強化する。
エ 美と健康をテーマとしたイベント企画の実施などにより、地域の顧客に対して積極的に美的生活の向上や健康に関する提案を行う。
オ H&BCのスペシャリストによるカウンセリングを強化し、カウンセリングカルテを作成しながら個別対応する。
【語群】
1.品ぞろえ政策の専門性
2.売場演出の専門性
3.店舗政策の専門性
4.仕入政策の専門性
5.陳列技術の専門性
6.購買促進政策の専門性
7.価格設定の専門性
8.顧客管理の専門性
第3問 (正誤問題)
次のア~オは、大手コンビニエンスストア・チェーンの経営について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)
ア 一般に、1日当たりの店舗平均売上高は、概ね30万円である。
イ コンビニエンスストアの経営システムが創出した流通効用のうちの1つである時間の効用には、買物時間の短縮化がある。
ウ 弁当・惣菜などのファストフード類は、通常、毎日1回の頻度で店舗に納品される。
エ 全国に分散的に店舗展開するドミナント出店戦略を採用することによって、ストアロイヤルティの向上や物流効率化をはかっている。
オ 加盟店からのロイヤルティ徴収方式については、一般に売上高比例方式を採用しているコンビニエンスストア・チェーンが多い。
【解説】
ア:コンビニの1日平均の売上高は50万円〜70万円と言われているので誤り
ウ:ファストフード類は毎日数回納品されるので誤り
エ:ドミナント出店戦略を採用することで物流効率化ははかられるが、ストアロイヤルティの向上までははかられていないので誤り
オ:ロイヤルティ徴収方式については「粗利益分配方式」が多く採用されているので誤り
第4問 (文章穴埋め問題)
次の文章は、チェーンストア理論について述べている。文中の〔 〕の部分に、語群のうち最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)
チェーンストア理論における標準化には、①店舗の標準化、②〔ア〕の標準化、③〔イ〕の標準化などがある。
①店舗の標準化をはかることによって、店舗開発や店舗運営に関するコスト削減、迅速な多店舗展開などがしやすくなる。
②〔ア〕の標準化をはかることによって、本部の〔ウ〕によるバイイングパワーが発揮しやすくなる。
③〔イ〕の標準化をはかることによって、従業員による諸作業を効率化しやすくなる。ルーティンワーク(日常作業)に関する〔エ〕の活用によって店舗運営することや、〔オ〕の巡回によって店舗運営業務を指導することも、〔イ〕の標準化のひとつである。
【語群】
1.顧客選別
2.品ぞろえ
3.プラノグラム
4.オペレーション
5.スーパーバイザー
6.立地
7.ストアコンパリゾン
8.マニュアル
9.一括大量仕入
10.マネジメント
第5問 (正誤問題)
次のア~オは、2007年11月に施行された改正都市計画法などの法令のうち、大規模集客施設の立地規模およぼ開発許可の部分について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)
ア この都市計画法において定める大規模集客施設に該当するのは、敷地面積の合計が10,000㎡を超える施設である。
イ この都市計画法において定める大規模集客施設には、店舗以外に映画館・アミューズメント施設・展示場などが該当する。
ウ 3大都市圏と政令指定都市を除く地方都市が、中心市街地活性化法にもとづく基本計画の認定を受けたい場合は、準工業地域への大規模集客施設の立地を不可とすることが絶対条件である。
エ 大規模集客施設が立地可能なのは、商業地域と準工業地域である。
オ 市街化調整区域での大規模集客施設の立地は、原則不可だか、地区計画決定などの必要な手続きを踏めば可能となる。
【解説】
ア:「敷地面積」ではなく「延べ床面積」の誤り
ウ:「準工業地域への大規模集客施設の立地を不可とすることが絶対条件」という条件は存在しない
エ:商業地域と準工業地域に加えて「近隣商業地域」も含まれるので、誤り
第6問 (記述)
コンビエンスストア・チェーンは、多品種少量在庫の店舗運営を可能とするために、発注から納品までのリードタイム短縮のシステムや多頻度少量配送のシステムを構築してきた。
この2つのシステムが、なぜ多品種少量在庫の店舗運営に貢献するのか、その理由をそれぞれ2行程度で答案用紙の所定欄に記述しなさい。(25点)
第7問 (記述)
フランチャイズ・システムは、フランチャイジーとフランチャイザーが互いにWIN-WINの関係にあってこそ有効性を発揮する。
このWIN-WINの関係を、①統一ブランドの使用による相互メリット、②相互の投資負担の軽減という2つの視点からそれぞれ2行程度で答案用紙の所定欄に記述しなさい。(25点)
②フランチャイザーは事業拠点の拡大における投資負担を、フランチャイジーは事業開発投資の負担を軽減することができる。