【第40回】販売士1級過去問 マーチャンダイジング(平成25年2月20日)

過去問
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第1問 (文章穴埋め問題)

次の文章は、カテゴリーマネジメントについて述べている。文中の〔 〕の部分に、下記の語群のうち最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

カテゴリーマネジメントとは、通常、〔ア〕を単位として分類した商品や、ライフスタイルのシーンを単位として分類した需要(テーマ)など、いわゆるカテゴリーごとの〔イ〕を向上させるため、それらカテゴリーごとに利益管理や〔ウ〕などを行う戦略的管理システムである。
カテゴリーマネジメントの実施にあたっては、特定したカテゴリーごとに戦略的な〔エ〕を編成し、顧客ニーズに適合する品ぞろえと〔オ〕などを設定し、当該カテゴリーにおける売上と利益の両目標を達成できるようにアプローチすることが望ましい。

【語群】
1.スコアカード
2.業績
3.標準化
4.品種
5.ビジネスユニット
6.販売促進
7.品目
8.中長期的ビジョン
9.価格
10.仕入原価

ア:4 イ:2 ウ:6 エ:5 オ:9

第2問 (正誤問題)

次のア~オは、商品カテゴリー別販売計画の策定ポイントについて述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア 経営環境の変化が比較的小さい小売業または業績が安定している小売業の場合は、主に商品カテゴリー別実績などの内部資料を中心に検討し、実際に商品カテゴリー別の販売割当を行う際は、外部の市場動向資料も利用する。

イ 販売計画の策定において商品カテゴリー別の採算状況を把握するための貢献度分析には、主に最寄品を扱う小売業が用いる粗利益貢献度による分析方法と、主に買回品を扱う小売業が用いる交差比率貢献度による分析方法がある。

ウ 季節指数の求め方の1つである特定年基準法とは、ある小売業の実績値の中から、最も標準的とみられる年度を選んで季節指数を求める方法である。

エ 月別・商品カテゴリー別販売計画を立案するとき、商品カテゴリーごとの季節変動が小さい商品を主体に扱う小売業では、一般的に総販売目標を商品カテゴリー別に割り当てたうえで、商品カテゴリーごとの季節指数をもとに、商品カテゴリー別・月別販売計画を決定する。

オ 商品カテゴリー別の販売計画における目標管理の実施にあたっては、ボトムアップ方式よりもトップダウン方式を優先して、目標の設定や計画の策定に従業員を参加させることが重要となる。

ア:1 イ:1 ウ:1 エ:2 オ:2
【解説】
エ:一般的に、①総販売目標を季節指数によって各月別に割り当てる②毎月の商品カテゴリー別に割り当てる、順序で行う。問題文は、季節指数を商品カテゴリーごとに利用している部分で間違い。
オ:従業員を参加させるなら、トップダウンよりもボトムアップを優先するべきなので間違い

第3問 (文章穴埋め問題)

次の文章は、仕入管理の方法について述べている。文中の〔 〕の部分に、下記の語群のうち最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

数量による仕入管理とは、〔ア〕にもとづいて確保すべき商品の仕入数量を割り出し、それに〔イ〕などを加算して適切な仕入数量を決定する方法である。〔ウ〕や値引などを考慮しなくてよいため、金額で仕入を管理するよりも仕入の動きに連動しやすく、取扱いが容易であるというメリットを持っている。
一方、金額による仕入管理とは、仕入予算の運用を金額でとらえる方法である。商品ごとに〔エ〕を比較したり、全体利益への〔オ〕を商品別に把握したりするときに、数量で仕入を管理するよりも対応しやすくなるというメリットがある。

【語群】
1.販売割当
2.季節指数
3.価格変動
4.貢献度
5.収益性
6.安全在庫量
7.販売予定数量
8.効果測定
9.総合予算
10.品目スコアカード

ア:7 イ:6 ウ:3 エ:5 オ:4

第4問 (組み合わせ問題)

次のア~オは、商品計画策定上における利益の減少要素に関する用語である。最も関係の深い文章を、右側から選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

ア 売上値引
イ 売上戻り
ウ 値下げ
エ 仕入値引
オ 仕入戻し

1.小売業が仕入先企業に対してイベント費、売場改装費などの名目で求める金銭的負担のことである。
2.定番商品や季節商品などの販売価格を、特定の時点から一律に、より安い価格に意図的に引き下げることである。
3.帳簿在庫から期末実地卸売価格を引いたものである。
4.市場での需給関係が先行き逼迫することが予想される場合、小売業が1社または数社で商品を仕入れ先から買いあさる行為を指す。
5.販売後に顧客から小売店が返品を受け入れることである。
6.小売店に納入された商品、あるいは納入方法などに問題があった場合に仕入先企業へ返品するものと、商慣行的な行為として売れ残り品に適用し、仕入先企業へ返品するものとの2つがある。
7.商品を販売する時点で顧客からの値引き交渉を受け、その都度、販売する商品の価格を適宜、引き下げることである。
8.仕入先企業との良好な関係維持にもとづくもので、仕入交渉で値引きする行為であり、その分、売上総利益が増加する。

ア:7 イ:5 ウ:2 エ:8 オ:6

第5問 (正誤問題)

次のア~オは、商品検査の方法について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア 数量検査のうち秤量検査では、主に重さや容積を計量する量目検査を行う。

イ 数量検査のうち抜取検査は、メーカーの出荷段階でプリ・パッケージされた商品などが対象とされる。

ウ 品質検査のうち科学的鑑定法とは、成分の分析、素材の耐久性、属性の検査、光沢、編み方や織り方の正確性などに対する視覚や感触による判断を行う方法である。

エ 品質検査のうち比較判定法とは、独自商品や高粗利益率商品との比較によって、デザインや色合いなどの外見上のチェックを行う方法である。

オ 品質検査のうち商用鑑定法のねらいは、専門的な検査員が持つ経験などに照らして検査することによって、科学的鑑定法では困難な人間の五感による独特な評価を行うことにある。

ア:1 イ:2 ウ:2 エ:2 オ:1
【解説】
省略

第6問 (記述)

最寄品の経済的発注量を算出する上で発生する発注費用と在庫費用の概要を、両者の違いがわかるように、それぞれ3行程度の文章にまとめて答案用紙に記述しなさい。(25点)

発注費用:商品の発注をめぐって発生する費用であり、人件費、通信費、交通費などが該当する。固定費のような性格で、発注数に関わりなく発生するので、発注数が増やすほどに商品1個あたりの費用が減少する。
在庫費用:商品が入庫してから顧客の手に渡るまでの在庫期間に発生する費用で、主に在庫中の保管費用・保険料、金利、陳腐化費用がある。在庫費用は発注数に比例して増加するので、発注数を増やすほど、商品1個あたりの在庫費用は増加する。

第7問 (記述)

メーカーと流通業者における商取引上のリベートとアローワンスの概要を、両者の違いがわかるように、それぞれ3行程度の文章にまとめて答案用紙に記入しなさい。(25点)

リベート:一定基準の取引高をベースにして、小売業に対して継続的販売促進を意図してメーカーが行う営業利益の分配のこと。通常、事後に支払われる。
アローワンス:メーカーが自社商品を販売してもらうための努力をしてもらう代償として、小売業に支払う販促金のこと。通常、事前に支払われる。 
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