【ココスタ勉強会2022用】令和2年度二次試験「事例Ⅳ」解答(再現答案ではありません)

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こんにちわ、こっぺです。

この記事に書いてあること
  • 令和2年度 二次試験「事例Ⅳ」解答
  • 解答プロセス
  • ココスタ勉強会での参加者の指摘事項(第1問・第4問)
  • ココスタ運営の方からのアドバイス(第1問・第4問)
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合格者の再現答案ではありませんのでご注意ください!

記事の最後に同士(診断士受験生)の方にお願いがありますので、よろしかったらご協力お願いいたします。

この記事で分かること

令和3年度 二次試験「事例Ⅳ」解答

第1問

(設問 1 )
D 社および同業他社の当期の財務諸表を用いて比率分析を行い、同業他社と比較した場合の D 社の財務指標のうち、①優れていると思われるものを 1 つ、②劣っていると思われるものを 2 つ取り上げ、それぞれについて、名称を⒜欄に、計算した値を⒝欄に記入せよ。⒝欄については、最も適切と思われる単位をカッコ内に明記するとともに、小数点第 3 位を四捨五入した数値を示すこと

【答】
①(a)販売用不動産回転率(b)3.91回転
②(a)売上高販管費率(b)24.24%
③(a)負債比率(b)532.24%

(設問 2 )
D 社の当期の財政状態および経営成績について、同業他社と比較した場合の特徴を 60 字以内で述べよ。

【答】
不動産販売の効率性が高いが、丁重な顧客対応から収益性を圧迫、販売用不動産の購入で短期借入金が膨らみ、借入依存に陥っている。

第1問コメント

僕は与件文を初めに読み、気になったキーワードから財務指標を挙げていくやり方をとっています。

与件文の中から以下の文をBS・PLに結びつけました。

与件文で気になった文とBS・PLの結びつけ
  • 戸建住宅事業であり(中略)これまでに2000棟の販売実績がある(第2段落)
    →BSで販売用不動産の資産額が多い
    →販売用不動産回転率
  • 丁寧な顧客対応のため費用負担が重い(第2段落)
    →PLで販管費が比較的高い
    →売上販管費率
  • 負債が比較的多い(与件文無し)
    →負債比率

設問2は設問1で挙げた財務指標をそのまま書きました。
負債比率が高い原因として、一番金額の多い「短期借入金」を含め、短期借入金が膨らんでいる理由を不動産の購入費用に充てているがために、負債が膨らみ、借入依存に陥っている、と考えました。

第1問のココスタでの指摘・気付き

ココスタでの勉強会では、この第1問を班のみんなで指摘しあいました。

僕の解答に対して、班の皆さんの指摘は

班の方
班の方

負債が膨らんでいる原因を「不動産購入のために短期借入金が膨らんでいる」と書くのはツッコミ過ぎではないか?

との指摘をいただきました。

ココスタの勉強会では、解答に対してコメントせず、皆のコメントやプロセスを聞くだけの「見学者」がいる時があります。

この日の勉強会では、班の参加者が元々3人で、その内の1人が欠席になったので僕を含めて2人で参加、そして今年養成過程に入学された方が見学者として参加されていました。

その見学者の方から、鋭い指摘をいただきましたので、シェアさせていただきます。

見学者の方
見学者の方

あの、誰も指摘しないようなので突っ込ませていただきますが、自己資本金が異常に少なくありませんか?

。。。あ!本当だ!(  Д ) ⊙ ⊙

見学者の方
見学者の方

短期借入金が膨らんでいるということは、運転資金がショートしていて、それを埋め合わせるために、借り入れをしていた、ということが考えられるのでは?

こっぺ
こっぺ

つまり、資金繰りが悪化しているということ?

見学者の方
見学者の方

そういうことになりますね

おぉぉ(,,ơ дơ)✧

確かに。
そう考えると、販売用不動産が回転しているのに、借入金が膨らんでいるなら、自己資本は多いはず。

自己資本が少ないから、資金繰りが悪化して、短期借入金が増えていると考えれば腑に落ちる。

第3段落に、「和食店(中略)、ステーキ店、ファミリー向けのレストラン1店舗を運営している。これら2店舗については当期の営業利益がマイナスとなったことから〜」と書いてあるから、2店舗の収益性が悪いがために資金繰りが悪化していて短期借入金を増やしていると考えると、全てが腑に落ちますね。

見学の方
見学の方

だから、財務指標で挙げるのは、「負債比率」よりも「自己資本比率」の方が適当かなとも考えます。

いや、確かにその通りですね!

ありがとうございます!

第2問

(設問 1 )
ステーキ店の当期の売上高は 60 百万円、変動費は 39 百万円、固定費は 28 百万円であった。変動費率は、売上高 70 百万円までは当期の水準と変わらず、70 百万円を超えた分については 60 %になる。また、固定費は売上高にかかわらず一定とする。その場合の損益分岐点売上高を求めよ。⒜欄に計算過程を示し、計算した値を⒝欄に記入すること。

【答】
(a)
損益分岐点売上高をSとすると
S−(70百万×0.65+(S−70百万)×0.6)−28百万=0
S=78.75百万円
(b)78.75百万円

(設問 2 )
このステーキ店(同店に関連して所有する資産の帳簿価額は 35 百万円である)への対応を検討することとした。D 社の取りうる選択肢は、①広告宣伝を実施したうえでそのままステーキ店の営業を続ける、②よりカジュアルなレストランへの業態転換をする、③即時閉店して所有する資産を売却処分する、という 3 つである。それぞれの選択肢について、D 社の想定している状況は以下のとおりである。

以上を基に、D 社が次期期首に行うべき意思決定について、キャッシュ・フローの正味現在価値に基づいて検討することとした。①の場合の正味現在価値を⒜欄に、②の場合の正味現在価値を⒝欄に、 3 つの選択肢のうち最適な意思決定の番号を⒞欄に、それぞれ記入せよ。⒜欄と⒝欄については、ⅰ欄に計算過程を示し、ⅱ欄に計算結果を小数点第 3 位を四捨五入して示すこと。なお、将来のキャッシュ・フローを割り引く必要がある場合には、年 8 %を割引率として用いること。利子率 8 %のときの現価係数は以下のとおりである。

【答】
(a)
(ⅰ)
効果が出た時の現在価値
-5+(35-5)×(0.926+0.857+0.794+0.735)+(35+24)×0.681=134.539
効果が出なかった時の現在価値
−5+(▲5-5)×(0.926+0.857)+(28-5)×0.794=▲4.568
現在価値:134.539×0.7+▲4.568×0.3=92.81
(ⅱ)92.81百万円
(b)
(ⅰ)
順調な時の現在価値
12.5×0.926+25×(0.857+0.794+0.735)+(25+27)×0.681−30=76.637
順調でない時の現在価値
7.5×0.926+15×(0.857+0.794+0.735)+(15+27)×0.681−30=41.337
現在価値:76.337×0.4+41.337×0.6=55.457
(ⅱ)55.46百万円
(c)①

第3問

D 社は、リフォーム事業の拡充のため、これまで同社のリフォーム作業において作業補助を依頼していた E 社の買収を検討している。当期末の E 社の貸借対照表によれば、資産合計は 550 百万円、負債合計は 350 百万円である。また、E 社の当期純損失は 16 百万円であった。

(設問 1 )
D 社が E 社の資産および負債の時価評価を行った結果、資産の時価合計は 500百万円、負債の時価合計は 350 百万円と算定された。D 社は 50 百万円を銀行借り入れ(年利 4 %、期間 10 年)し、その資金を対価として E 社を買収することを検討している。買収が成立した場合、E 社の純資産額と買収価格の差異に関して D 社が行うべき会計処理を 40 字以内で説明せよ。

【答】
純資産額と買収価格の差異100百万円を負ののれんとして、特別利益に計上するべき

(設問 2 )
この買収のリスクについて、買収前に中小企業診断士として相談を受けた場合、どのような助言をするか、60 字以内で述べよ。

【答】
E社は当期純損失を計上していることから、収益力と返済能力が不足しているので、買収によるシナジーで改善していくよう助言する

第4問

D 社の報告セグメントに関する当期の情報(一部)は以下のとおりである。

D 社では、戸建住宅事業における顧客満足度の向上に向けて、VR(仮想現実)を用い、設計した図面を基に、完成予定の様子を顧客が確認できる仕組みを次期期首に導入することが検討されている。ソフトウェアは 400 百万円で外部から購入し、5 年間の定額法で減価償却する。必要な資金 400 百万円は銀行借り入れ(年利4 %、期間 5 年)によって調達する予定である。このソフトウェア導入により、戸
建住宅事業の売上高が毎年 92 百万円上昇することが見込まれている。以下の設問に答えよ。

(設問 1 )
⒜戸建住宅事業および⒝ D 社全体について、当期の ROI をそれぞれ計算せよ。解答は、%で表示し、小数点第 3 位を四捨五入すること。

【答】
(a)4.31%
(b)2.55%

(設問 2 )
各事業セグメントの売上高、セグメント利益およびセグメント資産のうち、このソフトウェア導入に関係しない部分の値が次期においても一定であると仮定する。このソフトウェアを導入した場合の次期における戸建住宅事業の ROI を計算せよ。解答は、%で表示し、小数点第 3 位を四捨五入すること。

【答】
4.26%

(設問 3 )
取締役に対する業績評価の方法について、中小企業診断士として助言を求められた。現在の業績評価の方法における問題点を⒜欄に、その改善案を⒝欄に、それぞれ 20 字以内で述べよ。

【答】
(a)管理不能固定費が含まれ、公平性に欠ける
(b)管理可能利益で業績評価をする

第4問でのコメント、ココスタでの指摘・気付き

ココスタの勉強会ではこの第4問を皆で指摘しあいました。

僕の解答ともう1人の方の解答が異なりました。

異なった説明をした時に、僕はイケカコに書いてあることをそのまま書きました、と説明したら、その方もとにかく納得していましたw

まとめ&お願い

まだ1度も2次試験を受けたことがない私、こっぺが1次試験と並行しながら2次試験対策をするために、ココスタ勉強会へ参加するにあたって、令和3年の事例Ⅲを解きながら、解答プロセスも一緒に書いてみました。

ここで同士の方にお願いがあります。

中小企業診断士試験受験生の方で、解答プロセス、解答に指摘事項がありましたら、コメント欄に書いていただくとありがたいです。

2次試験は答えのない試験なので、他にも解答プロセスを導く視点があると思いますし、お互いに勉強になると思いますので、よろしくお願いいたします。

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