【第39回】販売士1級 過去問 マーケティング(平成24年2月15日)

過去問
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この記事で分かること

第1問 (文章穴埋め問題)

次の文章は、小売業のマーケティング・ミックスのひとつであるマーチャンダイジングについて述べている。文中の〔 〕の部分に、下記の語群のうち最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

AMA(アメリカ・マーケティング協会)の定義によれば、マーチャンダイジングでは、以下の「5つの適正」が中心課題になっている。すなわち、①仕入商品やその〔ア〕は適正か、②仕入や〔イ〕を行う場所や施設は適正か、③仕入や販売を行う〔ウ〕は適正か、④〔エ〕や仕入方法は適正か、⑤仕入価格や販売価格は適正か、である。メーカーのマーケティング・ミックスにおける〔オ〕は小売業のマーチャンダイジングに該当する。

【語群】
1.組み合わせ
2.販売
3.プレイス
4.在庫
5.時期
6.プロダクト
7.人材
8.仕入数量
9.棚卸
10.保管方法

ア:1 イ:4 ウ:5 エ:8 オ:6 

第2問 (正誤問題)

次のア~オについて、正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア 多変量解析における記述モデルとは、現象を示す特定データが発生原因を明らかにし、それによって将来の現象を予測しようとするものである。

イ パレートの法則とは、少数の事象が結果の80%を左右することを分析し、重点管理を行う技法のことである。

ウ コンヴァースの新・小売吸引の法則とは、「2都市はそれらの中間にある小都市、町から、人口の持っているある力に正比例し、中間都市から、これらの2都市までの距離の持っているある力に反比例して、小売取引を吸引する」というものである。

エ クリスタラーの立地と商圏のモデルとは、環境や市場の変化および小売業の発展に伴って、既存の小売業ではカバーできなくなった商圏の空白部分が生じてくる点に着目し、そこに参入する革新的な小売業の台頭過程をモデル化したものである。

オ ハフモデルとは、「消費者の商業集積への出向選択確率は、商業集積の売場面積に比例し、商業集積までの時間距離に反比例する」というものである。

ア:2 イ:1 ウ:2 エ:2 オ:1
【解説】
ア:?
ウ:コンバースの新・小売吸引の法則は、「小都市における購買力は、大都市に吸引される分と小都市に残る分の2つに分かれるというもの」。問題文はライリーの小売吸引の法則(第1公式)
エ:クリスタラーの「立地と商圏のモデル」は「中心地は、財の供給されない地点を埋め、なおかつ到達範囲の重なりを小さくする形で配置される。さらに「中心地機能は同一の中心地に集積する」といった前提を考慮すると、各階層の中心地は、その財の到達範囲の大きさに応じた正六角形を敷き詰めた各頂点に相当する位置に立地する。こうして「規則的・階層的な空間構造」が形作られていくというのが中心地理論」なので、問題文は誤り。

第3問 (組み合わせ問題)

次のア~オは、ネルソンの立地選定の原則について述べている。最も関係の深い用語を、右側の語群から選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

ア 同種の商品を扱う一定数の小売店は散在しているよりも、隣接あるいは接近して立地していることにより、販売額を増加させることができる。

イ ある立地を前提とし、自店の扱う商品に対する商圏内の消費支出の総額と自店の占める割合を検討する。

ウ 住居地あるいは勤務先と従来の買物先の小売店、または商店街との間に立地すると、顧客を途中で吸引することができる。

エ 密接に接近して存在する2つの補完的店舗は、その相互に交流する総顧客数の程度に比例して、取引量が増加する、

オ 商圏内の潜在力をどれだけ自店に吸引できるかを検討するにあたり、小売業の形態を、顧客創出型、近隣店顧客依存型、通行量依存型の3つに分けると有効である。

【語群】

1.現在の商圏の潜在力の妥当性
2.立地の経済性
3.商圏への接近可能性
4.競争回避
5.成長可能性
6.累積的吸引力
7.中間阻止性
8.両立性

ア:6 イ:1 ウ:7 エ:8 オ:3

第4問 (分章穴埋め問題)

次の文章は、マーケティングリサーチにおける定性的調査について述べている。文中の〔 〕の部分に、語群のうち最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

対象者の生の声をダイレクトに確認し、〔ア〕では捉えきれない消費者心理を把握しようとして実施されるのが〔イ〕である。〔イ〕がデプスインタビューと異なる点は、対象者同士の発言によって相互作用が生じて話題が発展していく点があげられる。
一方、言語連想法は、TATと同様の〔ウ〕の1つである。言語連想法は、対象者に〔エ〕などを示し、そこから思い浮かべた〔エ〕を反射的に回答してもらい、それを分析するもので、主に〔オ〕に利用されることが多い。

【語群】
1.オープンエンド質問
2.投影法
3.オペレーションズリサーチ
4.回帰分析
5.ロールプレイング
6.定量的調査
7.顧客データ
8.グループインタビュー
9.単語
10.動機調査

ア:6 イ:8 ウ:2 エ:9 オ:10

第5問 (正誤問題)

次のア~オについて、正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア 生涯顧客価値は、顧客一人当たりの売上高から、一人当たりの販売諸経費を引き、それに生涯の来店回数を掛けて算出する。

イ ダグマー理論とは、広告の効果測定における、未知、知名、欲求、確信、行動の5段階のコミュニケーション・プロセスである。

ウ テキストマイニングとは、アンケートの自由回答部分、顧客から寄せられた苦情など、形式化されていないデータから有益な知見を得るための分析手法である。

エ 一般に、商品の価格弾力性が大きい場合には高価格政策をとっても売上高に影響は少なく、価格弾力性が小さい場合は低価格政策が効果的である。

オ 市場細分化のために利用される行動変数とは、ライフスタイル、社会階層、パーソナリティなどである

ア:2 イ:2 ウ:1 エ:2 オ:2
【解説】
ア:顧客生涯価値は「年間取引額×収益率×継続年数」であるため、問題文は間違い
イ:ダグマー理論とは広告を実施した上で「未知、知名、欲求、確信、行動」の各段階でどの程度クリアできたか評価する理論で、コミュニケーション・プロセスではない
エ:価格弾力性が高い場合は低価格戦略が適していて、価格弾力性が低い場合は高価格戦略が適している。問題文は逆のことを述べている
オ:市場細分化に利用される行動変数は、「購買状況・使用されるベネフィット・使用者タイプ・使用率・ロイヤリティタイプ・購買準備性段階・製品に対する態度」のことで、問題文は「サイコグラフ的変数」のことを述べている。

第6問 (記述)

サービス・マーケティングにおける①エクスターナル・マーケティング、②インターナル・マーケティング、③インタラクティブ・マーケティングについて、答案用紙にそれぞれ2行程度の文章でその概要を記入しなさい。(25点)

①エクスターナル・マーケティングの概念
顧客志向と利潤志向という基本理念の下で、顧客の創造と維持を目的に、外部の存在である顧客に対してマーケティング・ミックスをもってアプローチしていくものである。
②インターナル・マーケティングの概念
従業員を組織の内部にいる顧客ととらえて、ターゲットである従業員のニーズを考慮し、従業員のコミットメントの向上や離職率の低下をはかるものである。
③インタラクティブ・マーケティングの概念
顧客と従業員の相互関係を良好に保っていくために行われる種々のマーケティング活動である。

第7問 (記述)

ストアコンパリゾンを実施し、自店の品ぞろえの改善をはかるための一手法としてPFグラフ(チャート)分析がある。
PFグラフ(チャート)の作成と分析の手順について、その順に答案用紙に記入しなさい。(25点)

① 自店の品種(品目)とフェイシング分析

② 競争店の品種(品目)の売価とファイシング調査

③ 価格ランク別フェイシング(数)一覧表の作成

④PFグラフ(チャート)の作成

⑤分析と問題点の発見
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