【第41回】販売士1級過去問 ストアオペレーション(平成26年2月19日)

過去問
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この記事で分かること

第1問 (正誤問題)

次のア~オは、LSPの戦略的展開について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア LSPは、データにもとづいた効率的な人員配置と作業の標準化により、人件費を増加させずに利益確保や顧客サービスの向上をはかる方法論である。

イ LSPシステムの導入効果の1つとして、必要人時と投入人時を比較することで、無駄な投入実態を把握し、仕事量に応じた体制を確立することができる。

ウ 労働生産性は、1坪当たり、あるいは1部門当たりの労働の成果として計測するのが一般的である。

エ 小売店舗においては、従業員の協働の結果として稼ぎ出した付加価値は、通常、売上高で表される。

オ 人件費を、総人時と1人時単価を掛けあわせたものと捉えると、人件費を削減する方法は、総人時を削減するか、1人時単価を下げるかのどちらかとなる。

ア:1 イ:1 ウ:2 エ:2 オ:1
【解説】
ウ:労働生産性は「従業員1人あたり」「1時間あたり」の成果として計測するのが一般的であるので、問題文は誤り
エ:従業員の協働の結果として稼ぎ出した付加価値は通常「粗利高」で表される。したがって、問題文は誤り

第2問 (文章穴埋め問題)

次の①~③の文章は、商品特性別の一般的な発注方法について述べている。文中の〔 〕の部分に、下記の語群のうち最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

①日用雑貨・・・1~2か月間、売場に陳列されたままでも、品質が悪化する状況はほとんど見られない。したがって、〔ア〕の在庫を持つことができるため、発注サイクルは1週間に〔イ〕となっている。
②加工食品・・・〔ウ〕があり、それに近づくに伴って商品の鮮度が日々劣化する。したがって、アの在庫を持たず、発注サイクルは1週間に2~3回となっている。
③生鮮食品・・・鮮度劣化が最も著しい商品特性を持つため、〔エ〕を原則としている。したがって、売上を日々、予測しながら〔オ〕に専念している。

【語群】
1.5~6回
2.賞味期間
3.製造期間
4.一括集中仕入方式
5.多量
6.臨時発注
7.1回程度
8.毎日発注
9.少量
10.即日完売方式

ア:5 イ:7 ウ:2 エ:10 オ:8

第3問 (正誤問題)

次のア~オは、ローコストオペレーションについて述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア 小売業が経常利益率を高めるには、仕入原価を引き下げて粗利益率を高めたり、ローコストオペレーション・システムの構築によって経費率を低くするなどの方法がある。

イ ローコストオペレーションとは、売上高販売管理費比率を損益分岐点比率という経費構造を低く設定した仕組みによって、店舗を運営することである。

ウ ローコストオペレーションの実施にあたっては、人件費を「総人時×1人時単価」で考えることが必要であり、その1人時単価とは1時間当たりの最低賃金を指す。

エ ローコストオペレーションに不可欠な人件費を適切にコントロールするには、総売上高に占める人件費の割合である労働分配率を戦略的に調整することが重要となる。

オ 人時管理とは、1人の従業員が1時間当たりに働いた工数としての「人時」という単位を使って、売上高をコントロールする方法のことである。

ア:1 イ:1 ウ:2 エ:2 オ:2
【解説】
ウ:1人時単価は最低賃金ではなく、総人件費を総労働時間で除した平均賃金である。したがって、問題文は誤り
エ:総売上高に占める人件費の割合は「人件費率」である。したがって、問題文は誤り
オ:人時管理は利益をコントロールする方法である。したがって、問題文は誤り。

第4問 (文章穴埋め問題)

次の①~⑥の文章は、チェーンストアの人時計画作成における一般的な手順について述べている。文中のア~オの部分に、下記の語群のうち最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

 人時計画作成のステップは、次の6つの手順で進める。
① 〔ア〕での人時計画を作成する
② アの人時計画を年間で〔イ〕に分ける
③ 〔ウ〕の人時計画を作成する
④ ウの人時計画をイに分ける
⑤ 週の平均を基本とした〔エ〕の人時計画を作成する
⑥ 日別の〔オ〕を作成する

【語群】
1.単品別
2.部門別
3.販売計画
4.品種別
5.業態別
6.曜日別
7.12か月
8.要因配置計画
9.52週
10.店舗合計

ア:10 イ:9 ウ:2 エ:6 オ:8

第5問 (組み合わせ問題)

次のア~オは、セルフサービス販売方式で用いられる陳列の一例である。最も関係の深い文章を、右側から選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

ア ゴンドラ陳列
イ エンド陳列
ウ 壁面陳列
エ ジャンブル陳列
オ ハンガー陳列

1.主通路の中央に設置し、顧客の衝動買いを誘発させる。
2.中長期期間にわたって同一商品を、同一価格で、同一場所に固定し、それらを必要とする顧客の計画的購買ニーズに応えるための陳列方法である。商品カテゴリーごとに一定の基準で棚割りされている。
3.顧客を定番商品のコーナーへ誘引することをねらいとして、主に特定商品の特売や季節商品の提案などを行う。
4.一般に、商品をサイズ別にグループ化して、それぞれの什器に商品を1個1個掛ける陳列方法である。フェイスが見えない状態で商品が陳列されており、商品を手に取らないと顧客の好みのデザインや柄などを選ぶことができない。
5.天井付近まで商品を広範囲に隙間なく貼り付けていき、その商品カテゴリーの存在を強力に訴求する陳列方法である。
6.その店の標的顧客に最適な流行商品を、多くの人が見ることができる最適な場所に、照明や小道具などを使った最適な演出技術を用いて、華やかに訴求する陳列手法である。
7.このスペースは、店舗構造上の不可欠な機能として設けられているが、店内の見通しを悪くすると同時に、顧客導線の設計を阻害する要因にもなるため、その部分を1つの売場とみなし、有効活用する。
8.主に、季節や流行性に適した低価格の小物類を対象として、バラバラな陳列とボリューム感を演出することによって、衝動買いの促進をねらいとする。

ア:2 イ:3 ウ:5 エ:8 オ:4

第6問 (記述)

店頭活性化への取り組みの1つに、クロスマーチャンダイジングがある。クロスマーチャンダイジングの概要について、事例を使って答案用紙の所定欄に3行程度で簡潔に記述しなさい。ただし、関連陳列との違いを明確にすること。(25点)

刺身と刺身しょう油、焼肉とそのタレなどのように、テーマに密着した主商品と副商品をセットにして1つの売場に並べて、同時購買の確率を高めるディスプレイ技術である。

https://jyukenya.com/hanbaishi/grade1/kako_41_03_02.html

第7問 (記述)

次の(1)、(2)は、スペースマネジメントの意義とその目的としてのROIについての項目である。それぞれについて答案用紙の所定欄に簡潔に記述しなさい。(25点)

(1)スペースマネジメントの意義を2行程度で簡潔に記述しなさい。
(2)ROIとは何か、その意味を2行程度で簡潔に記述しなさい。ただし、計算式のみでの解答は不可とする。

⑴スペースマネジメントはスペース毎の売上・利益の最大化を狙いとし、商品・陳列場所を意図的にコントロールする店頭科学技術である。
⑵ROIは商品投下資本に対して粗利益をどれくらい獲得できたかを表し、企業単位・事業単位・商品単位で利用されることが多い

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