【第83回】販売士1級過去問 ストアオペレーション(平成31年2月20日)

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第1問 ROIの算出と活用(正誤問題)

次のア~オは、ROIの算出と活用について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(15点)

ア ROIとは、純利益を得るために投下された株主資本の割合を示す経営指標である。

イ 店舗レベルにおけるROIを算出する場合、計算式の分母は店舗の資産価値、分子は店舗の営業利益と定義する方法がある。

ウ ROI向上策を検討するために、店舗レベルでのROIを算出する場合、下記の計算式を用いる方法がある。
 ROI=売上高×(売上原価率+売上高総費用率)÷売場資産価値

エ ROIの向上を目的として、売場の再分配や再配置を行う基本的戦略のことをスペースマネジメントという。

オ 店舗レベルでのROI最大化を目的として、フロアレイアウトの最適化をはかる場合は、各商品カテゴリーの限界生産性ができるかぎり等しくなるように売買資源の配分を行うことが求められる。

ア:2 イ:1 ウ:2 エ:1 オ:1
【解説】
ア:投下された「株主資本」ではなく、「商品投下資本」であるから誤り
ウ:ROI=売上高×(売上高総利益率−売上高総費用率)÷売場資産価値、で表されるので誤り

第2問 LSPの戦略的展開(文章穴埋め問題)

次の文章は、LSPの戦略的展開について述べている。文中の〔 〕の部分に、下記に示すア~オのそれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(15点)

 業務と業務量を明確に把握し、過不足なく〔ア〕を割り当てるためのステップは次のようになる。
①正確な〔イ〕の策定
 各部門の責任者が日々の〔ウ〕を予測し、月間のイを策定する。
②イに合わせた〔エ〕の計算
 イを人時売上高予算で割って、エを計算する。
③〔オ〕の策定
 各部門の責任者がアとの勤務調整を行い、オを戦略的に策定する

【語群】
ア 1.店長 2.従業員 3.バイヤー 4.スーパーバイザー
イ 1.客数 2.客単価 3.日割予算 4.販売数量
ウ 1.売上高 2.在庫数量 3.粗利益率 4.売上高人件費比率
エ 1.労働生産性 2.人時生産性 3.損益分岐点売上高 4.日割人時枠
オ 1.人件費予算 2.給与水準 3.月次勤務スケジュール 4.作業マニュアル

ア:2 イ:3 ウ:1 エ:4 オ:3

第3問 売場作業改善のための作業分析レポートの構成(文章穴埋め問題)

次の文章は、売場作業改善のための作業分析レポートの構成について述べている。文中の〔 〕の部分に、下記に示すア~オのそれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

 売場における作業改善のための分析レポートは、〔ア〕による作業分析レポート、および、他店との比較による作業分析レポートの2種類に大別することができ、前者は次の3つから構成される。
①〔イ〕の運用チェック
 日別に作業計画が立てられ、作業の〔ウ〕が記録されているかをチェックする。
②変動作業の基準チェック
 〔エ〕などの変動作業が、基準どおりに行われているかをチェックする。
③固定作業の基準チェック
 〔オ〕などの固定作業が、基準どおりに行われているかをチェックする。

【語群】
ア 1.POSデータ 2.EOSデータ 3.財務データ 4.店舗内データ
イ 1.ダラーコントロール 2.マンアワーコントロール 3.ユニットコントロール 4.セルフコントロール
ウ 1.改善案 2.監督者 3.実績 4.問題点
エ 1.商品補充 2.店別仕分け 3.梱包 4.清掃
オ 1.生鮮食品加工 2.発注 3.レジ業務 4.検収

ア:4 イ:2 ウ:3 エ:1 オ:2

第4問 EDLP政策と特売政策(正誤問題)

次のア~オは、EDLP政策と特売政策(ハイ&ロー・プライシング)の理論的な特徴について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア 特売政策は、EDLP政策よりも販促費用を抑えやすく、取扱商品全般の価格を安くできる。

イ EDLP政策を採用している店舗は、特売政策を採用している店舗よりも取扱商品全般の値入率が高いが、粗利益率は低い。

ウ EDLP政策は、特売政策よりも売価変更や陳列変更などの作業量が少ない。

エ EDLP政策は、特売政策よりも店内作業の標準化がしやすい。

オ EDLP政策は、特売政策以上に販売管理費などの厳格な管理によるローコストオペレーションが求められる。

ア:2 イ:2 ウ:1 エ:1 オ:1
【解説】
ア:EDLP政策が特売政策よりも販促費用を押さえやすく、取扱商品全般の価格を安くできる。問題文では、EDLP政策に関して記述しているので誤り
イ:EDLP政策を採用している店舗は、特売政策を採用している店舗よりも取扱商品全般の値入れ率が低く粗利益率が高い。よって誤り

第5問 (記述)

商品の特性を考慮したビジュアルプレゼンテーションの表現方法として、①単品表現、②比較表現、③複数表現がある。各々の表現方法について、所定の解答欄に2行程度で解説せよ。(25点)

①単品表現
顧客の認知力が強く、小売店としても定番で多くの販売量が見込める商品、コーディネートの必要ない商品などを単品で訴求する。
②比較表現
個性の強い商品や特定の商品を強調したい時、同一品種で多品目の商品と隣接陳列して訴求する
③複数表現
色や柄の多い商品について、バラエティ性を醸し出す時には同一品種の複数品目を集合させて訴求する。

第6問 (記述)

店舗で行っている諸々の作業効率を向上させるためのポイントとして、集中化、平準化、機械化、アウトソーシングなどがある。これらのうち、①集中化、②平準化について、所定の解答欄に3行程度で解説せよ。(25点)

①集中化
各店舗で行う惣菜などの加工・プレパッケージをプロセスセンターに集中させ、一括処理して各店舗に配送する。また、作業量の小さなものは、できるだけ決められた時間に集中させる。
②平準化
様々な種類の作業や商品を均等にバラして販売する事をいう。集中しすぎることで作業量が多くなる場合は平準化する。

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