「企業経営アドバイザー検定試験」を独学で合格するための勉強法

企業経営アドバイザー検定試験
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この記事は、企業経営アドバイザー検定試験に興味がある人・これから勉強を始める初学者・中小企業診断士試験受験者に向けて、独学で合格するための勉強法を実際に受験して問題の傾向を知っている僕がお教えします

この記事で分かること

「企業経営アドバイザー検定試験」を独学で合格するための勉強法

企業経営アドバイザー検定試験を独学で合格するための勉強法は下のような感じです。

  • テキスト、参考書を読んでひたすらインプット(知識科目・実践科目共通)
  • 実践科目対策を行っておく

「知識科目」の勉強法

企業経営アドバイザー検定試験の「知識科目」試験問題は、業診断士試験のように意地悪い問題が出題されないので(笑)、テキスト・参考書を読んでひたすら内容をインプットするだけで、午前の知識科目は合格できると思います。

企業経営アドバイザーのテキストはTACさんのサイトから購入できます。

診断士受験者にテキストは必要か?

診断士受験者が企業経営アドバイザー検定を受験する際は、別途にテキストを買う必要は無いと思います。

受験してみて対応できない問題が2問くらいありましたが、他は診断士試験のテキストで十分答えられる内容でした。

ただし、後ほど説明しますが、ロカベン・デューデリジェンスの知識は入れておいた方が良いです。

「実践科目」の勉強法

「実践科目」対策では、ちょっとしたトレーニングが必要かなと思います。

実践科目は、テキストの内容をそのまま問われません。

その知識を生かし、与件文から設問で問われている事に関するキーワードを拾って、答えを作る流れになります。

と言うことは、与件文からどういうキーワードを拾えば良いのか分からないと、答えられません。

例えば、今回の試験でも「X社の強みを2つ書きなさい」と言う問題がありました。

ここで、どう言うキーワードが「強み」として書けば良いのか、分からないと答えようがありません。

だから、「強み」に当たるキーワードを把握して与件文の中から拾って答えるトレーニングが必要だと、受験してみて思いました。

オススメの「実践科目」対策法

オススメの「実践科目対策」対策法は、中小企業診断士試験2次試験の事例Ⅱを解く方法です。

企業経営アドバイザーの実践科目・記述式試験と中小企業診断士試験2次試験の事例Ⅱ与件文と設問が似ていました。実践科目って

実践科目=診断士試験2次試験事例Ⅱ+計算問題(ロカベン・経営指標)

みたいな感じ。

中小企業診断士試験2次試験の事例Ⅱの過去問は中小企業診断協会・過去問ページの下の方からダウンロードできます。

あわせて読みたい

診断士試験2次試験の公式解答は発表されていないので、合格した方の再現解答を参考にして答え合わせをします。

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試験問題と模範解答を見ておくだけでも、設問の要求に対してどこまで書けば良いのか、イメージが沸くのでオススメですよ。

企業経営アドバイザー検定試験を独学で合格するのに必要な勉強時間は

企業経営アドバイザー検定試験を独学で合格するために必要な勉強時間は「初学者」と「中小企業診断士試験受験者」で違います。

どう違うかというと、個人的な見方になりますがおよそこんな感じです。

  • 初学者(完全独学・TACテキスト使用時)・・・300時間程度
  • 初学者(TAC講座利用時)・・・150時間程度
  • 中小企業診断士試験受験者・・・30時間程度

初学者・独学であれば、1科目60時間(テキスト読破・練習問題を解く)として、60時間×5教科で300時間かなと思います。

初学者でもTACの講座を利用している人は、講座やWEB講座を利用する(合計100時間ほど)ことを考えます。

理解のスピードが独学と比べて早いと思うので、完全独学者の半分くらいで合格まで間に合うかなと思います。

中小企業診断士試験受験者は、今まで勉強してきた知識で十分対応できます。

これから書きますが、「診断士試験受験者が受験する時に必要な知識」と実践科目対策の勉強をするくらいで十分だと思います。

診断士試験受験者が受験する時に必要な知識

診断士試験受験者が受験する時に必要な知識、それは

  • ローカルベンチマーク(ロカベン)
  • デューデリジェンス

です。

ローカルベンチマーク(ロカベン)

ローカルベンチマーク(通称ロカベン)は、企業経営の「健康診断」に役立つエクセルシートで、経済産業省が作成・提供しています。 財務指標と非財務指標に基づいて企業経営を評価し、企業と金融機関などが共通の目線でコミュニケーションを取りやすくするためのツールです。

https://smbiz.asahi.com/article/13635524

”ロカベン”は診断士試験には出題されない指標で、知識科目・実践科目、両方でロカベンについての問題が出題されます。

もし、企業経営アドバイザー検定を受験するならロカベンは押さえておいた方が良いです。

一応、ざっくりとロカベンの「財務指標」「非財務指標」を載せておきます。

ロカベン財務指標
  1. 売上高伸長率((売上高ー前年度売上高)−1)
  2. 営業利益率
  3. 労働生産性(営業利益÷従業員数)
  4. EBITDA有利子負債倍率((借入金−現預金)/(営業利益+減価償却費))
  5. 営業運転資本回転期間((売上債権+棚卸資産ー仕入債務)÷月商)
  6. 自己資本比率(自己資本÷総資産)
ロカベン非財務指標

【1.経営者について】
経営者自身について・ビジョン・経営理念、後継者の有無

【2.事業】
企業及び事業沿革、技術力・販売力の強み、弱み、ITの能力

【3.関係者】
市場規模・シェア、競合他社との比較、顧客リピート率、主力取引先企業の推移、従業員定着率・勤続日数・平均給与、取引先金融機関数とその推移、金融機関との対話の状況

【4.内部管理体制】
組織体制、経営目標の有無・共有状況、社内会議に実施状況、人事育成システム

なお、もっと詳しく知りたい人はローカルベンチマーク(通称:ロカベン)を見ておくと良いと思います。

デューデリジェンス

デューデリジェンスも診断士試験にはほぼ出題されない用語ですね。

出題されたとしても、財務・会計の中でチョロっと用語が使われるくらい。

そもそもデューデリジェンスってこんな感じ。

デューデリジェンスは、投資や企業取引、合併や買収(M&A)などの際に対象となる企業の価値やリスクを詳しく把握するために実施されるものです。

https://nomad-journal.jp/archives/6111

2021年3月の試験では、このデューデリジェンスに関する問題が1問ありました。

捨て問にしても良いのですが、中小企業診断士になったら分野によっては実施する機会があると思います。

企業経営アドバイザー検定試験対策として知識を得ておくなら、TOPCOURTさんのページが一番わかりやすいと思いますので、紹介しておきます。

TOPCOURT LAW FIRM
デューデリジェンスとは?注意すべき5つのポイントを弁護士が解説! | TOPCOURT LAW FIRM スタートアップなどが、投資を受けたりM&Aを目指す際に、必ず乗り越えなければいけない難所がデューデリジェンスです。デューデリジェンスがどのタイミングで実施されるの...

まとめ

企業経営アドバイザー検定試験を独学で合格するなら

  • 知識科目はテキスト中心(あれば問題集も)でOK
  • 実践科目は中小企業診断士2次試験事例Ⅱでイメージを掴む
  • 勉強時間は初学者なら150時間〜300時間、診断士試験受験者は30時間程度
  • 診断士試験受験者は「ロカベン」「デューデリジェンス」を把握しておく

とお伝えしました。

受験してみた感じ、独学でも十分合格できるくらいの難易度だと思います。

興味ある方は頑張ってみてください。

企業経営アドバイザー検定試験

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