【第81回】販売士1級 過去問 小売業の類型(平成30年2月21日)

過去問
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第1問 循環型社会の形成に関する法律(正誤問題)

次のア~オは、循環型社会の形成に関する法律について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア 循環型社会基本法の対象となるものは、有価物、無価物を問わず「廃棄物等」とし、そのうち有用なものを「再商品化」として位置づけ、その利用の促進をはかることをねらいとしている。

イ 資源有効利用促進法によって推進されている3Rのうちリデュースとは、回収した製品からの部品などの再使用をいう。

ウ 容器包装リサイクル法では、消費者は分別排出、市町村は分別収集、事業者は再商品化を行うことがそれぞれの役割とされている。

エ 家電リサイクル法は、小売業者による引取りおよび家電メーカー等による再商品化等を義務づけ、排出者には家電4品目を廃棄する際、収集運搬料金とリサイクル料金の支払いなどを既定している。

オ 食品リサイクル法は、年間の食品廃棄物などの発生量が10トン以上の事業者に、「判断基準」にしたがい再生利用などを促進することを義務づけられている。

ア:2 イ:2 ウ:1 エ:1 オ:2
【解説】
ア:後半の部分「循環資源の再使用、再生利用、熱回収、処分」の順で義務付けされているので誤り
イ:リデュースは環境負荷や廃棄物の発生を抑制するために無駄・非効率的・必要以上な消費・生産を抑制あるいは行わないことを指す」ので、誤り。問題文は「リユース」に関することである。
オ:10トン以上ではなく、100トン以上なので誤り

第2問 チェーンストアの特性(正誤問題)

次のア~オは、チェーンストアの特性について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア チェーンストア経営では、商品の仕入はチェーン本部で一括して行うことで範囲の経済性を追求している。

イ チェーンストアの特徴の1つは、店舗数が増えるほど1店舗当たりの間接経費の負担を少なくできることにある。

ウ チェーンストアが追求する寡占化のパターンの1つに、小規模な売場面積の店舗を一定エリア内で集中的に出店し、店舗数の多さによってエリアの占有率を確保する方法がある。

エ チェーンストアの各店舗では、本部主導のもとで販売効率に特化しており、全体の効率を高めるためには、標準化やシステム化がなされていることが前提となる。

オ チェーンストアオペレーションの本質は、小売(セールス)機能と卸売(アソートメント)機能との統合と分業によって展開されるシステムにある。

ア:2 イ:1 ウ:1 エ:1 オ:1
【解説】
ア:「範囲の経済」ではなく「規模の経済」の誤り

第3問 小売業の国際化プロセス(文章穴埋め問題)

次の文章は、小売業の国際化プロセスについて述べている。文中の〔 〕の部分に、下記に示すア~オのそれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(15点)

小売業の国際化はメーカーとは事なり、輸出すべき独自の商品やブランドを所有している例は少ないので、〔ア〕というリスクを抱えざるをえない。このリスクを回避する手段としては、〔イ〕のような低関与型の市場参入から開始し、〔ウ〕へと進む段階的参入がある。欧米の高級ブランド品メーカーの日本への進出には、百貨店などへの商品輸出や〔エ〕から開始し、単独立地の直営店舗を出店する段階的な進展パターンがみられる。
1990年代に日本に参入した海外の小売企業は約7割を米国企業が占め、その中でも店舗形態別では〔オ〕の進出が顕著であった。

【語群】
ア 1.株式投資 2.研究開発投資 3.生産投資 4.店舗投資
イ 1.業務提携 2.資本提携 3.SKU 4.SBU
ウ 1.業務提携 2.資本提携 3.SKU 4.SBU
エ 1.オープン形式 2.オンライン形式 3.インショップ形式 4.スタンドアローン形式
オ 1.コンビニエンスストアチェーン 2.ドラッグストアチェーン 3.専門店チェーン 4.ボランタリーチェーン

ア:4 イ:1 ウ:2 エ:3 オ:3

第4問 商店街の活性化(文章穴埋め問題)

次の文章は、商店街の活性化について述べている。文中の〔 〕の部分に、下記に示すア~オのそれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(15点)

中小企業庁による「平成27年度商店街実態調査」では、商店街が地域に期待されている役割として最も多かったものが「地域住民への身近な購買機会の提供」であった。他方、商店街における最も大きな問題は「経営者の高齢化による〔ア〕」であった。さらに、〔イ〕の問題については、「生鮮三品の店舗や惣菜店が少ない又は揃っていない」という指摘が多かった。これらのように商店街を取り巻く問題は多いが、活性化に向けて次のようにさまざまな取組みが行なわれている。
商店街が地域住民のニーズを踏まえ、ソフト事業を含めた事業を実施しようとする場合には、〔ウ〕の認定にもとづき補助金などの各種支援を受けることができる。また、地域商業の活性化のため、団結して地域商業の抱える諸問題を解決するための事業を支援する機関として、2009年には〔エ〕が設立された。さらに独立行政法人中小企業基盤整備機構が実施する〔オ〕派遣事業などがある。

【語群】
ア 1.食品廃棄問題 2.後継問題 3.地域消滅問題 4.非正規雇用問題
イ 1.業種構成 2.年齢構成 3.資本構成 4.資産構成
ウ 1.大規模小売店舗立地法 2.改正都市計画法 3.地域商店街活性化法 4.商店街振興組合法
エ 1.商店街創生センター 2.消費生活センター 3.産業活性化センター 4.全国商店街支援センター
オ 1.商業活性化アドバイザー 2.消費生活アドバイザー 3.商店街よろず相談アドバイザー 4.地域情報化アドバイザー

ア:2 イ:1 ウ:3 エ:4 オ:1

第5問 (記述)

日本の百貨店が買取制よりも委託・返品制度に依存する理由について「百貨店側」と「納入業者側」の立場から、それぞれ2行程度で説明しなさい。(25点)

百貨店側:仕入れた商品を販売する人材不足により、派遣店員制を導入しているので依存している。
納入業者側:委託・返品制度により、販売価格が管理しやすくなり、特にアパレル製品を中心としたブランドイメージを保持できる

第6問 (記述)

ショッピングセンター(SC)が、地域の消費者に支持されるためには、ディベロッパーとテナントはそれぞれの役割を明確にし、運営にあたる必要がある。2者の役割についてそれぞれ2行程度で説明しなさい。(25点)

ディベロッパーは戦略目標を掲げ、経営資源をバランスよく統制し、最適なテナントミックスを行う。
テナントは、ディベロッパーの理念や戦略目標を理解し、他の入居テナントと協調し、各々の専門分野での品揃えやサービスを提供する
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