第1問 マーケティング・リサーチにおける質的調査(正誤問題)
次のア~オは、マーケティング・リサーチにおける質的調査ついて述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)
ア 語句連想法は、動機調査に利用されることが多く、文字や単語を1つずつ一定の間隔で対象者に示し、制限時間内で連想した単語を反射的に回答してもらう方法である。
イ ラダリング法は、「特定の属性、属性がもたらす結果があなたにとってなぜ重要となるか」という質問を繰り返すことで、商品やブランドが有する具体的な属性、抽象的な結果とその価値、それらの間の関係を明らかにする手法である。
ウ グループインタビューでは、参加者同士の意見が異なる場合、司会者は参加者に反論を促し、どちらの考えが正しいかを論理的に主張してもらうようにする。
エ グループインタビューでは、積極的に発言する参加者に絞って調査対象者を募る。
オ TATは、人間の体験などを表す絵を提示し、その絵から登場人物の感情や欲求、そして過去、現在、未来の物語を構成させ、その物語の内容から被験者の欲求体系を明らかにする手法である。
【解説】
ウ:グループインタビユーは討論が主旨ではなく、多くの解答・意見を集めることが目的なので、正解を求めることが間違い
エ:グループインタビューの対象者は限定しない
第2問 小売業の販売促進(正誤問題)
次のア~オは、小売業の販売促進について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(15点)
ア 広告予算の割当法のうち、固定指針法には売上高比率法、競争業者対抗法および主観法がある。
イ 広告予算の割当法のうち、課業法は事前にマーケティング計画を達成する広告目標や課業を設定し、この目標を達成するために必要な費用を見積もって広告予算に計上する方法である。
ウ POP広告の種類の1つであるスポッターは、商品に目が行くように矢印や指差しの形にカットしたディスプレイツールである。
エ クロスマーチャンダイジングは、主に定番商品に対して、使用目的や用途などが直接関係する異なる品種の中から最適な単品を組み合わせて陳列し、同時購買を促進する陳列技法である。
オ チラシ広告の作成手順は、チラシ広告に掲載する商品の点数を部門に割り当てた後に、販売促進予算の範囲内でチラシ広告の実施期間とタイトルなどの全体像を企画するのが一般的である。
【解説】
ア:固定指針法には「売上高比率法」「競争業者対抗法」「販売単位法(特定の販売単位に一定金額の広告予算を割り当て、それを予算売上高に掛けて広告費の総額を見積もる方法)があり、主観法は含まれない。
オ:チラシ広告は「実施期間とタイトルなどの全体像を企画」→「チラシ広告に掲載する商品の点数を部門に割り当てる」の順番で行われるので、問題文は逆。
第3問 ライフスタイルアソートメント(文章穴埋め問題)
次の文章は、ライフスタイルアソートメントについて述べている。文中の〔 〕の部分に、下記に示すア~オのそれぞれの語群のから最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)
ライフスタイルアソートメントは、標的顧客の〔ア〕を企画し、それに必要な商品を〔イ〕して取りそろえる。そして、それらを購買促進上のテーマ設定によって組み合わせて、1つの売場にとりまとめて生活提案するトータルな〔ウ〕である。したがって、ライフスタイルアソートメントは、〔エ〕単位で最終的に絵編集する。
すなわち、ライフスタイルアソートメントは、多様な生活の幅を選択できるような売場づくりを目指す〔オ〕マーケティングの一手法である。
【語群】
ア 1.アイデンティティ 2.生活シーン 3.セグメンテーション 4.来店
イ 1.選別 2.規格化 3.値入 4.値下
ウ 1.需要創造活動 2.苦情処理活動 3.リサーチ活動 4.ストアオペレーション
エ 1.顧客カテゴリー 2.品目 3.店舗 4.カテゴリーキャプテン
オ 1.マクロ 2.産業財 3.店頭 4.ソーシャル
第4問 CRM(正誤問題)
次のア~オは、CRMに関する事項について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(15点)
ア 小売業にとってのデータマイニングは、データウエアハウスなどに蓄積されている膨大なデータから、有益な事実や関係性を発掘するために利用される。
イ RFM分析は、最新購買日、購買頻度、累計購買金額の3つの観点から顧客をランク付けする方法である。
ウ 「年間取引額×継続年数×収益率」で顧客シェアを計算できる。
エ CRMはその焦点を売れ筋商品に置いており、POSシステムから得られた結果をベースにしている。
オ 顧客の資本価値とは、今後、顧客が自店での買い物によってもたらすと予測される貢献利益から資本コストを差し引いたものである。
【解説】
ウ:問題文は「顧客生涯価値」の計算式であって、顧客シェアの計算式ではない。
エ:CRMはPOSシステムから得られた結果をベースにしていない。
第5問 (記述)
ハフの確率モデルの前提とする経験的規則性の内容を2つ挙げて、所定の解答欄にそれぞれ記述しなさい。(25点)
⑴所与の小売施設を愛顧する顧客の割合は、小売施設からの距離によって異なる
⑵所与の小売施設を愛顧する顧客の割合は、それぞれの小売施設で提供される商品構成の奥行きと幅によって異なる
⑶消費者がさまざまな小売施設へ行くまでの距離は、購買される商品のタイプによって異なる
⑷ある所与の小売施設の吸引力は、競合する小売施設の近接性に影響される
第6問 (記述)
ストアコンパリゾンにおけるPFグラフ(チャート)の作成手順は下記のとおり示すことができる。(25点)
①チャートの空欄に入れるべき用語とその内容について、2行程度で説明しなさい。