【第37回】販売士1級過去問 マーチャンダイジング(平成22年2月17日)

過去問
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この記事で分かること

第1問 (文章穴埋め問題)

次の文章は、カテゴリーマネジメントについて述べている。文中の〔 〕の部分に、下記の語群のうち最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

カテゴリーマネジメントとは、購買需要に合わせて設定した〔ア〕のカテゴリーを戦略的ビジネスユニットと捉え、〔イ〕などの売場づくり、販売促進、利益管理などを〔ウ〕するビジネスプロセスである。小売業がカテゴリーマネジメントに取り組む最大のねらいは、カテゴリーを単位とするマーチャンダイジング展開によって、当該カテゴリーの売上と利益の両目標を効率的に達成することである。

このように、小売業の取り組むカテゴリーマネジメントは、特定の〔エ〕をひとかたまりの商品グループに捉えて、販売および管理していくという点で〔オ〕を重視するメーカーの取り組みとは異なる経営戦略概念となっている。

【語群】
1.顧客シェア
2.分散化
3.棚割り
4.部門別管理
5.ビジネスモデル
6.小売業固有
7.企業アイデンティティ
8.顧客ニーズ
9.統合化
10.ブランドシェア

ア:6 イ:3 ウ:9 エ:8 オ:10

第2問 (組み合わせ問題)

次のア~オは、棚卸商品の単位価格を算出する評価法の一つである“原価法”の種類である。最も関係の深い文章を、下側から選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

ア 個別法
イ 先入先出法
ウ 総平均法
エ 移動平均法
オ 売価還元法

1.棚卸諸品の種類などが異なる商品ごとに区分し、原価率を求め、他方で棚卸商品の売価を調べておき、その売価に原価率を掛けて棚卸商品の原価を求める方法

2.棚卸商品の種類などが異なる商品ごとに区分し、期首繰越も含めて取得原価合計額を仕入総数量で割った額を単位価格として評価する方法

3.棚卸商品の種類などが異なる商品ごとに区分し、新しい仕入れが行われた都度、残高評価額に仕入れ価格を加え、残高数量に仕入れ数量を加えた数量で割った平均価格を算出する方法

4.期末棚卸商品のすべてについて、それぞれの取得原価(実際原価)によって評価する方法

5.最も直近に取得した商品から順次販売されたものと仮定し、期末棚卸商品は最も古く取得されたものから公正されているとみなして評価する方法

6.棚卸商品の種類などが異なる商品ごとに区分し、最終仕入原価をもって評価する方法

7.棚卸商品の種類などが異なる商品ごとに区分し、仕入れの古い順に販売されたものと仮定し、期末棚卸し商品は期末に最も近いときに取得した商品から構成されているとみなして評価する方法

ア:4 イ:7 ウ:2 エ:3 オ:1

第3問 (文章穴埋め問題)

次の文章は、商品回転率について述べている。文中の〔 〕の部分に、下記の語群のうち最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

通常、商品回転率は、商品が入荷してから販売されるまでの在庫投資の有効性を〔ア〕する手段として用いられる。つまり、商品回転率は、一定期間にわたって〔イ〕の何倍の売上が形成されたかを表す指標である。

商品回転率は、〔ウ〕を判定する評価基準として機能するため、小売業経営における〔エ〕の大部分を占める在庫投資の有効活用をねらいとしている。具体的には、商品投下資本の〔オ〕を示すだけでなく、売れ筋消費品や死に筋商品を明らかにし、合理的な商品管理を行うための基礎資料として利用することが望ましい。

【語群】
1.測定
2.営業利益
3.回収状態
4.資本
5.細分化
6.発生状態
7.商品管理効果
8.平均手持ち在庫
9.フォード効果
10.仕入原価

ア:1 イ:8 ウ:7 エ:4 オ:3

第4問 (正誤問題)

次のア~オは、商品計画策定上の留意点について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア モデルストックプランは、顧客の商品選択の利便性を促進するための品ぞろえを計画することであり、商品をタイプ別、色調別、価格選別、サイズ別などに細分化し、商品管理していく技法である。

イ モデルストックプランによる商品管理には、衣料品などの流行商品よりも、食料品や雑貨類などの最寄品のほうが適している。

ウ モデルストックプランを作成するねらいは、商品カテゴリーごとにバランスのとれた望ましい品群構成と品群別在庫高を維持することである。

エ マーチャンダイジング・サイクルにおいて、チェーンストアの本部が担当する業務は、商品計画の立案、仕入れ計画の立案及びその実施、そしてPOP広告の貼付や補充発注などの売場形成である。

オ 価格弾力性とは、価格の変化に対する需要の感度をあらわす側度のことで、需要の変化量を価格の変化量で割って求め、その値が小さければ、価格はより弾力的である。

ア:1 イ:2 ウ:2 エ:2 オ:2

第5問 (正誤問題)

次のア~オは、価格政策について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア 広告アローワンスは、特定メーカーが広告宣伝した特定ブランド商品を、小売業が一定期間に契約数量以上を販売したときに、当該メーカーから支払われる。

イ 陳列アローワンスは、、小売業の売場にメーカーの新商品を陳列し、小売業が一定期間に契約数量以上を販売したときに、当該メーカ0から支払われる。

ウ 販売促進アローワンスは、小売業の企画したイベントやキャンペーンなどで、小売業が特定メーカーの商品を一定数量以上販売したときに、当該メーカーから支払われる。

エ ブランドロイヤルティとは、特定商品を販売する小売店に対する顧客の忠誠心を指す概念のことである。

オ 一般に、原価にもとづく価格決定方式には、コストプラス方式や損益分岐点分析方式などがある。

ア:2 イ:2 ウ:2 エ:2 オ:1
【解説】
ア、イ、ウ:アローワンスとは、メーカーが小売業者に対して支払う販促費の事で、通常は事前に支払われる。問題文は全て事後に支払われる内容の記述であるため間違い。
エ:特定商品を販売する小売店に対してでなく、「特定ブランドに対する忠誠心」への忠誠心を指すので間違い

第6問 (記述)

次のA点の今期資料にもとづき、下記の2つの問いに答えなさい。(25点)

A店資料
期首商品棚卸高  300万円
総仕入高      5,000万円
仕入戻し高      100万円
総売上高     6,500万円
売上戻り高       50万円
期末商品棚卸高  350万円

(1)売上総利益を求める計算式と答を答案用紙に記入しなさい。

(2)商品回転率を求める計算式と答を答案用紙に記入しなさい。なお、端数が生じた場合、小数点第2位を四捨五入して計算すること。

(1)
売上総利益=(総売上高−売上戻り)−(期首商品棚卸高+(総仕入高−仕入戻し高)−期末商品棚卸高)
=6450−300−4,900+350=1,600
(2)商品回転率=売上原価÷平均棚卸高=4,850÷((300+350)÷2)=14.9回転

第7問 (記述)

月初適正在庫高の算定方式を2つ選び、それぞれの名称と求め方を答案用紙に簡潔に記入しなさい。(25点)

(1)基準在庫法
当該月の売上高予算に安全在庫を足して求める方法。
(2)百分率変異法
各月の月初在庫高と年間平均在庫高の変動率は、各月の売上高予算と月平均売上高の半分であることを前提として月初適正在庫高を求める
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