【第44回】販売士1級過去問 マーチャンダイジング(平成29年2月15日) 

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この記事で分かること

第1問 商品予算管理(正誤問題)

次のア~オは、商品予算管理について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(15点)

ア 商品予算管理の目的は、数量で特定の目標を設定し、かつ実際に活動を推し進める結果を財務的側面からチェックするための計画をつくることである。

イ 在庫高予算とは、営業利益予算を実現するために「いくら仕入れるか」という計画を予算化したものである。

ウ 減価予算とは、適正な粗利益を確保するために値上および商品減耗などを予想して予算化したのものである。

エ 需要の変化が多い買回品の場合は、販売の動きに応じて総在庫投資額を集中的に管理するための計画を策定することが重要である。

オ 商品予算管理の有効性を高めるためには、定型化された在庫商品の金額による、ダラーコントロールシステムを確立しなければならない。

ア:2 イ:2 ウ:2 エ:1 オ:1
【解説】
ア:「数量」ではなく「金額」の誤り
イ:在庫高予算は、月別の売上高目標を達成するために必要な月初在庫高金額のことで、問題文は仕入予算に関する記述なので誤り
ウ:「値上げ」ではなく「値下げ」なので誤り

第2問 棚卸商品の期末評価を行う方法(文章穴埋め問題)

次の文章は、棚卸商品の期末評価を行う方法について述べている。文中の〔 〕の部分に、下記に示すア~オのそれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

・棚卸商品の種類などが異なるごとに区分し、仕入の古い順に販売されたものと仮定し、期末棚卸商品は、期末に最も近い時に取得した商品から構成されているとみなして評価する方法を〔ア〕という。
・棚卸商品の種類などが異なるごとに区分し、新しい仕入が行なわれる都度、残高評価額に仕入価格を加えた額を、残高数量に仕入数量を加えた数量で割って、平均価格を算出して評価する方法を〔イ〕という。
・棚卸商品の種類などが異なるごとに区分し、取引数量を考慮に入れずに、取得単価だけを取引回数で割った平均値をもって評価する方法を〔ウ〕という。
・棚卸商品の種類などが異なるごとに区分し、期首繰越も含めた取得原価合計額を仕入総数量で割った額を単位価格として評価する方法を〔エ〕という。
・期末棚卸商品のすべてについて、個々の取得原価(実際原価)によって評価する方法を〔オ〕という。

【語群】
ア 1.後入先出法 2.最終仕入原価法 3.個別法 4.仕入先出法
イ 1.売価還元法 2.移動平均法 3.総平均法 4.単純平均法
ウ 1.総平均法 2.単純平均法 3.移動平均法 4.最終仕入原価法
エ 1.個別法 2.先入先出法 3.単純平均法 4.総平均法
オ 1.最終仕入原価法 2.単純平均法 3.個別法 4.売価還元法

ア:4 イ:2 ウ:2 エ:4 オ:3

第3問 小売業の物流システム(正誤問題)

次のア~オは、小売業の物流システムについて述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(15点)

ア プロセスセンターは、食材を加工・調理してプリパッケージした後、値付などを行って各店舗に配送する拠点として機能している。

イ TCシステムには、センターで店舗別に仕分けするタイプ(総量納品タイプ)と、センターに納品する前の段階で卸売業やメーカーが店舗別に仕分けするタイプ(店別納品タイプ)があり、前者を一般的に「TCⅠ型」、後者を「TCⅡ型」と呼ぶ。

ウ TCシステムでは、近年、センターで店舗別に仕分けするタイプが、センターに納品する前の段階で卸売業やメーカーが店舗別に仕分けするタイプよりも一般的である。

エ DCとは、商品在庫を持ち、店舗から発注を受けるごとにオーダーピッキングによって出荷する通過型のセンターのことである。

オ 発注元であるチェーンストアが提供する販売予測データにもとづき、卸売業やメーカーが発注元の在庫を管理して補充納品するシステムのことを、ASNとういう。

ア:1 イ:2 ウ:1 エ:2 オ:2
【解説】
イ:TCⅠ型は卸売業者・メーカーが店舗別に仕分けするパターン、TCⅡ型はセンターで店舗別に仕分けするパターンで、説明が逆なので誤り
エ:DCは通過型のセンターではなく在庫型のセンターなので誤り。
オ:卸売業やメーカーが発注元の在庫を管理して補充納品するシステムは「WMS」なので誤り

第4問 カテゴリーマネジメント(文章穴埋め問題)

次の文章は、小売業におけるカテゴリーマネジメントについて述べている。文中の〔 〕の部分に、下記に示すア~オのそれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(10点)

カテゴリーマネジメントとは、通常、〔ア〕レベルやライフスタイルのシーンなどで構成したカテゴリーを〔イ〕として位置づけ、カテゴリー単位の業績に焦点を絞って販売促進や利益管理などを行う仕組みである。
カテゴリーマネジメントは、〔ウ〕とマーチャンダイジングの効率性を重視する反面、品ぞろえをマンネリ化させるリスクを伴う。
カテゴリーマネジメントの実施においては、商品の陳列位置や陳列量などを意図的にコントロールする〔エ〕によって、カテゴリーごとに売上と〔オ〕の最大化をはかることが重要である。

【語群】
ア 1.品種 2.品目 3.部門 4.単品
イ 1.SKU 2.SCM 3.SBU 4.SPA
ウ 1.コストドライバー 2.ロジスティクス 3.マスタープラン 4.ブランドロイヤルティ
エ 1.DCM 2.VMD 3.ユニットコントロール 4.スペースマネジメント
オ 1.スケマティックプラノグラム 2.スケマティックダイアグラム 3.商圏 4.利益

ア:1 イ:3 ウ:3 エ:4 オ:4 

第5問 (記述)

粗利利益貢献度分析と交差比率貢献度分析について、それぞれの意味を相違がわかるように所定欄に3行程度で記述しなさい。(25点)

【粗利益貢献度分析】
商品カテゴリー別の売上構成比に粗利益率を掛け合わせた積数を百分率で示したもの。商品回転率が高く、在庫負担の比較的少ない業種で利用される。
【交差比率貢献度分析】
商品カテゴリー別の売上構成比に交差比率(粗利益率×商品回転率)を掛け合わせた積数を百分率で示したもの。買回品を主体に扱う小売業のように、商品回転率が低く、在庫資金の負担が重い業種でよく用いられる。

第6問 (計算)

A店の営業状況は、以下の通りであった。(1)純売上高、(2)売上原価、(3)当期純仕入高について計算式と計算結果をそれぞれ所定欄に記入しなさい。(25点)

総売上高4,000万円
売上戻り100万円
値下250万円
値引50万円
売価値入率25%
期首在庫(原価表示)500万円
期末在庫(原価表示)300万円
減耗高20万円
純売上高
4,000−100−250−50=3,600万円
売上原価
3600×(1ー0.25(売価値入率))=2,700万円
純仕入高(純仕入高をXに置き換える)
500+X−300+20=2700
X=2,700−500+300+20
=2520
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