【第81回】販売士1級過去問 マーチャンダイジング(平成30年2月21日) 

過去問
  • URLをコピーしました!
この記事で分かること

第1問 月初適正在庫高の算定(文章穴埋め問題)

次の文章は、月初適正在庫高の算定について述べている。文中の〔 〕の部分に、下記に示すア~オのそれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(15点)

ファッション衣料などの流行商品は、定番商品と異なり〔ア〕の影響を受けやすいため、各月における売上高の振幅が大きくなるという特質がある。それゆえ、月別に月初適正在庫高を算出する必要がある。
その算出法の1つに、〔イ〕がある。イは、月初適正在庫高(売価)=各月売上高予算+(年間平均在庫高(売価)-〔ウ〕)、という式で示され、一般的に年間予定商品回転率が〔エ〕を超えない商品カテゴリーに適用される。また、求められる月初適正在庫高は売価で算出されるため、原価で示す場合は(1-〔オ〕)を掛けて原価還元する必要がある。

【語群】
ア 1.為替変動 2.規模の経済性 3.範囲の経済性 4.季節変動
イ 1.百分率変異法 2.基準在庫法 3.週単位供給法(週間供給法) 4.在庫・販売費率法
ウ 1.月平均売上高 2.当月売上高 3.実績月初在庫高 4.月平均在庫高
エ 1.4回転 2.6回転 3.8回転 4.10回転
オ 1.予定売価値入率 2.粗利益率 3.実現値入率 4.交差比率

ア:4 イ:2 ウ:1 エ:2 オ:1 

第2問 カテゴリーマネジメントの実務(正誤問題)

次のア~オは、小売業におけるカテゴリーマネジメントの実務について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア カテゴリーマネジメントでは、加工食品といった広い商品グループ単位ではなく、単品レベルで適切な売場提案および商品管理を行う。

イ スペースマネジメントとは、特定のスペースにおいて商品の位置や陳列量なども意図的にコントロールし、売上と利益の最大化をはかる購買促進策であり、フロアマネジメントとシェルフマネジメントに分類される。

ウ カテゴリースコアカードから、商品スコアカード、品目スコアカードへと分析対象レベルを細分化することによって当該カテゴリーの問題点を発見することが可能となる。

エ スケマティックプラノグラムは、カテゴリーマネジメントを推進する販売促進技術の一環として行われる鮮魚部門でのディスプレイ手法である。

オ カテゴリーマネジメントは、カテゴリー全体の業績改善を目指す取組みであるため、必然的にすべてのサプライヤーとの緊密な協働を求められる。

ア:2 イ:1 ウ:1 エ:2 オ:2
【解説】
ア:単品レベルではなく「品種(クラス)」レベルで行うものなので誤り
エ:スケマティックプラノグラムは鮮魚部門でのディスプレイ方法ではないので誤り
オ:全てのサプライヤーとの協働を求めるものではないので誤り

第3問 仕入高予算および売上高予算(文章穴埋め問題)

次の文章は、仕入高予算および売上高予算について述べている。文中の〔 〕の部分に、下記に示すア~オのそれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。(15点)

仕入高予算と売上高予算については、次の関係が成り立つ。
・純売上高-〔ア〕=売上総利益
・純売上高=総売上高-〔イ〕
・総仕入高-〔ウ〕=純仕入高
・総取扱高=総仕入高+〔エ〕
なお、金額的な仕入高予算は、原則的には次の計算式によって導くことができる。
・仕入高予算=売上高予算+期末在庫予算(売価)-期首在庫予算(売価)+〔オ〕

【語群】
ア 1.販売費及び一般管理費 2.売上原価 3.減価 4.営業収益
イ 1.値引高 2.減耗高 3.値下高 4.売上戻り高
ウ 1.仕入戻し高 2.売上戻り高 3.減耗高 4.値下高
エ 1.期首在庫高 2.減耗高 3.期末在庫高 4.売上戻り高
オ 1.販売費予算 2.売上戻り見込高 3.仕入戻し高 4.減価予算(売価)

ア:2 イ:4 ウ:1 エ:1 オ:4

第4問 商品在庫統制におけるダラーコントロール(正誤問題)

次のア~オは、商品在庫統制におけるダラーコントロールについて述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。(10点)

ア ダラーコントロールとは、何個、何枚、何グラムというような商品の取扱単位または実数量で、仕入高、手持高、販売高などを管理、統制しようとする方法である。

イ 定期的実地棚卸法とは、商品有高帳などの各種記録から、在庫高を把握するための方法である。

ウ 継続的帳簿棚卸法における部門別管理方式とは、売価表示にもとづいて、各部門別に在庫統制を行う方式である。

エ ダラーコントロールのデメリット1つに、「どのような商品を、何個仕入れたらよいか」といった個別商品単位の内容を把握できない点があげられる。

オ ダラーコントロールのメリットの1つに、価格変動が激しい場合であっても、販売の実態を把握できる点があげられる。

ア:2 イ:2 ウ:1 エ:1 オ:2
【解説】
ア:ダラーコントロールは「金額による管理」であり、問題文は「ユニットコントロール」に関する説明なので誤り
イ:定期的実施棚卸法は半年〜1年に一度、定期的に行う棚卸法で、問題文は「帳簿棚卸」に関する説明なので誤り
オ:ダラーコントロールの場合、価格変動が激しいと販売の実態を把握できないので誤り

第5問 (記述)

販売計画の策定における季節指数の算出方法のうち、①特定年基準法、②月別平均法(基準平均法)について、所定の解答欄にそれぞれの方法の内容を2~3行程度で記述しなさい。(25点)

①特定年基準法
実績値の中から最も標準と見られる年度を選んで季節指数を求める方法。各年度の季節変動に大きな相違が見られる時にこの方法を使う
②月別平均法
過去、数年間の月別売上高を月毎に合計して平均値を出し、その平均を12ヶ月合計して平均したものを100として各月の季節指数を算出する方法。年々の季節変動が似ており、不規則変動が少ない場合にこの方法を使う

第6問 (計算)

GMROIに関する下記の問に答えなさい。(25点)

(1)次のケースにおける、GMROIそ算出しなさい。
純売上高=200,000千円
商品回転率(売価)=10回転
売価値入率=40%
粗利益率=30%

(2)GMROIを活用する際の、前提条件について1~2行程度で簡潔に2つ記述しなさい

⑴10÷(1ー0.4)×30%=500%
⑵①小売業は総額での利益を生み出していることが絶対条件、②欠品率を正しく把握し、判断時において考慮すること 
過去問

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
この記事で分かること