第1問(正誤問題)
次のア〜オは、商品在庫統制について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄に記入しなさい。
ア 商品在庫統制は、一般に2つの方法で運用され、金額による在庫統制をダラーコントロール、単位による在庫統制をユニットコントロールという。
イ 定期的実施棚卸法は、商品有高帳、その他の在庫商品を明らかにする各種記録から、継続的に在庫を把握するための方法である。
ウ 実施棚卸は、通常、財務管理を目的に実施するもので、当該事業年度における利益額の適否を判定するために、定期的に実施する
エ 継続的在庫統制法の具体的な方法には、売上伝票を用いる方法、出庫伝票を用いる方法、POSシステムを用いる方法、2片式値札を用いる方法がある。
オ 商品在庫統制をユニットコントロールの方法で行うことのメリットに、「仕入れと資金繰りの調整を行いやすい」、「トータルな視点から仕入れ、さらには利益計画や商品回転率を検討できる」などがある。
ア:1 イ:2 ウ:1 エ:1 オ:2
【解説】
イ:商品有高帳、その他の在庫商品を明らかにする各種記録から継続的に在庫を把握するための方法は「継続的在庫統制法」であるので、誤り
オ:文中のメリットは「ダラーコントロール」におけるものなので誤り
第2問(穴埋め問題)
次の文章は、仕入予算編成について述べている。文中の[ ]の部分に、下記に示すア〜オのぞれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号を記入しなさい。
金額的な仕入高予算は、原則的に次の計算式によって導くことができる。
・仕入高予算=売上高予算+期末在庫予算(売価)−期首予算(売価)+[ア]
また仕入高予算と売上高予算の各項目は、以下の関係式で示すことができる。
・総取扱高 =総仕入高+[イ]
・純仕入高 =総仕入高➖[ウ]
・純売上高 =総売上高➖[エ]
・売上総利益=純売上高➖[オ]
【語群】
ア 1.販売費及び一般管理費 2.売上原価 3.売上総利益 4.減価予算(売価)
イ 1.期首在庫高 2.期末在庫高 3.売上戻り高 4.仕入戻し高
ウ 1.期首在庫高 2.期末在庫高 3.売上戻り高 4.仕入戻し高
エ 1.期首在庫高 2.期末在庫高 3.売上戻り高 4.仕入戻し高
オ 1.販売費及び一般管理費 2.売上原価 3.売上戻り高 4.仕入戻し高
ア:4 イ:1 ウ:4 エ:3 オ:2
第3問(正誤問題)
次のア〜オは、商品計画と利益管理について述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄に記入しなさい。
ア 売場の販売員が直接的に責任を負わなければならない利益は、営業利益に営業外収益を加え営業外費用を引いた経常利益である
イ 総売上高の増加に寄与する平均販売単価の引き上げと販売数量の増加は、一般的にトレードオフの関係にあるため、同時に実現することは難しい
ウ 商圏カバー率は、店舗商圏客数を総商圏人口で割って求められる。
エ 売上値引とは、特定の商品やサービスの販売価格を特定の時点から一律により安い価格へと計画的に変更することである。
オ 効率的な在庫投資を行うためには、商品計画ならびに仕入段階において、GMROIまたは交差比率の値が大きな商品を中心に品揃えすることが求められる。
ア:2 イ:1 ウ:1 エ:2 オ:1
【解説】
ア:売場の販売員が直接的に責任を負うべき利益は「営業利益」までであるので誤り
エ:文中の説明は「値下」に関する説明なので誤り
第4問(穴埋め問題)
次の文章は、販売計画における予算管理について述べている。文中の[ ]の部分に、下記に示すア〜オのぞれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号を記入しなさい。
小売業の予算管理のプロセスは、通常、次のような手順で行われる。
① [ア]の設定と利益計画の樹立
② 予算編成方針の設定と各部門への示達
③ [イ]の作成と総合予算への調整・統合
④ [ウ]の各部門への示達
⑤ 実行された結果の測定と予算との比較
⑥ [エ]と管理者への報告
①の ア は予算管理の前提としてトップマネジメントが決定する。②と③は予算の編成段階であり、 イ を総合予算として結合し、見積財務諸表の作成が行われる。経営環境の変化が大きい場合には、当初予算を改訂した[オ]が編成される。
④から⑥は予算による統制のプロセスである。⑤を踏まえた エ の結果は、統制過程にフィードバックすることにより、 ア に対する各部門の貢献度など、業績評価の尺度となる。
【語群】
ア 1.当期純利益 2.目標利益 3.経常利益 4.期待利益
イ 1.信用予算 2.実行予算 3.部門予算 4.積上予算
ウ 1.資本予算 2.実行予算 3.修正予算 4.積上予算
エ 1.予算差異分析 2.粗利益貢献度分析 3.交差比率貢献度分析 4.仕入戻し高
オ 1.資本予算 2.損益予算 3.修正予算 4.中・長期予算
ア:2 イ:3 ウ:2 エ:1 オ:3
第5問(記述)
物流ABCによるコスト算定のメリット4点をそれぞれ1行で答えなさい
①物流を改善し、物流コストを下げる
②現場の無駄を発見する
③物流サービスのコストを計算し、小売業別に採算を分析する
④共同物流施設の利用料金を公平に設定する
第6問(記述)
スケマティックプラノグラム(プラノグラム)について、①その概念、②開発のポイント、を所定の回答欄にそれぞれ2〜3行で説明しなさい。
①ある商品カテゴリーにおける単品の効果的な位置によって、それぞれの売上を予測し、その商品カテゴリー全体の売上と利益を最大限に引き上げるための需要予測型棚割システムとして機能する。
②商品と商品の組合せが顧客に分かりやすいものとなるよう、括りに工夫を凝らすことが重要であることと、商品回転率に応じてスペース配分や棚の位置を決めることがポイントとなる。