【第85回】販売士1級過去問 マーケティング(令和2年2月19日)

過去問
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この記事で分かること

第1問(正誤問題)

次のア〜オは、データベース・マーケティングについて述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄に記入しなさい。

ア データベース・マーケティングとは、個々の顧客の属性や購買履歴を蓄積・管理・分析しm、販売活動に活かすマーケティング手法のことである。
イ データベース・マーケティングの目的には、見込み客の発見、トライアル客のリピートの購入の促進、疑似客の育成、などがある。
ウ 近年では、顧客のデモグラフィック要因に加えて、位置情報、行動履歴、検索履歴などのビッグデータを組み合わせ、顧客の実像やニーズをより鮮明にしようとする試みが進められている。
エ E.L.ナッシュによれば、顧客の将来の行動は、顧客の過去の行動よりも顧客属性から推測する方が推測の的中率は高まる。
オ 上位20%の優良顧客が売上の80%を占めているとする20:80の法則は、ドロシーレーンの法則と呼ばれる

ア:1 イ:2 ウ:1 エ:2 オ:2
【解説】
イ:「擬似客の育成」ではなく「ロイヤルカスタマーの育成」が正しい。
エ:顧客の将来の行動は、顧客の過去の行動から推測する方が的中率が高まるので誤り
オ:文中は「パレートの法則」なので誤り

第2問(正誤問題)

次のア〜オは、イベントベース・マーケティングについて述べている。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄に記入しなさい。

ア イベントベース・マーケティングとは、店舗の催事、体験イベントなどのプロモーションを通じて店舗への集客を強化するマーケティング手法のことである。
イ 簡易イベントの一例として、顧客の購買金額の増加を識別してインセンティブを提供する、と言う取り組みがある。
ウ 複合イベントの一例として、還暦を迎える顧客全員をリストアップして、お祝い状や健康食品のクーポンを送る、という取り組みがある。
エ 高精度イベントの一例として、顧客から送信された苦情や問い合わせなどを即座にコールセンターへ転送し、すぐにコミュニケーション対応を進める、と言う取り組みがある。
オ 即時スコアリングイベントは「ある商品を購入した顧客が同時に購入した商品は何か」と言うような、商品関連情報を利用した組み合わせ販売を行うことを目的としている。

ア:2 イ:2 ウ:2 エ:1 オ:1
【解説】
ア:イベントベース・マーケティングは、ライフステージ、購買商品、購買行動の変化などが示唆する顧客ニーズの発生や変化を「イベント」として、日々自動的に検知し、顧客行動を予測することで、それぞれの顧客が購買モードになるタイミングを把握し、顧客が真に望むニーズを適切なタイミングと手段で提供するマーケティング手法である。店舗の催事や体験イベントなどは、イベントベース・マーケティングの「イベント」には当たらないので誤り
イ:顧客の購買金額の増加を識別してインセンティブを付与するのは「複合イベント」に当たるので誤り
ウ:還暦を迎える顧客全員をリストアップして、お祝い状や健康食品のクーポンを送る取り組みは「簡易イベント」に当たるので誤り。

第3問(穴埋め問題)

次の文章は、顧客満足を高めるための経営手法について述べている。文中の[ ]の部分に、下記に示すア〜オのぞれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号を記入しなさい。

小売店が顧客満足を高めるための経営手法の例には、以下のような取り組みがある。
・顧客の特性やニーズ、購買履歴などを把握し、適切な時期にDMやクーポンを送れるように[ア]の構築と運用を行う
・アを用いて差別化した顧客それぞれに適切なアプローチし、[イ]を最大化する。
・一時的な特売セールを繰り返すのではなく、恒常的な[ウ]を実現させる。
・仕入から販売までのトータルな流通コストを低下させ、顧客にとってお値打ち品の売価を継続的、計画的に引き下げる[エ]を実施する。
・[オ]の一場面をテーマに設定し、そのテーマに合わせた品種間の商品を組み合わせ、POP広告を展開するなどして、需要創造活動を行う

【語群】
ア 1.サプライチェーン 2.EOSシステム 3.顧客管理システム 4.ブランドマネジメントシステム
イ 1.FSP       2.ISM     3.QR        4.LTV
ウ 1.スキミングプライス   2.ベネトレーションプライス 3.プレステージプライス 4.エブリデーロープライス
エ 1.ディスカウンティング   2.カウンセリング 3.クロスマーチャンダイジング 4.マイクロマーケティング
オ 1.ライフサイエンス 2.ライフスタイル  3.ライフサイクル  4.ライフプラン

ア:3 イ:4 ウ:4 エ:1 オ:2

第4問(穴埋め問題)

次の文章は、マーケティングリサーチにおける質的調査について述べている。文中の[ ]の部分に、下記に示すア〜オのぞれぞれの語群から最も適当なものを選んで、答案用紙の所定欄にその番号を記入しなさい。

集中的 [ア] 標準的な質問群を用意し、手紙や電話などで、消費者が自由に自分の言葉で意見を言えるように工夫して情報を収集する手法である。
[イ] 動機調査(モチベーションリサーチ)の中心であり、表面に現れない消費者の心理を探り出すための臨床心理学の手法である
[ウ] 7〜8名間の相互発言に刺激されあって、活発化する議論の中から定性情報を収集する手法である。
投影的 [エ] 被験者に所定の役割を演じさせることで、態度変容に大きな効果を与える手法である。
[オ] 人間の営みや体験を表す絵を提示し、その絵から登場人物の感情や欲求を含めた物語を構成させ、被験者の欲求体系を明らかにする手法である。
言語連想法 言語情報を一定の間隔で対象者に示し、連想されるワードを反射的に回答させることで、動機を解明する手法である。

【語群】
ア 1.オープンエンド質問法 2.デプスインタビュー 3.グループインタビュー 4.主題統覚テスト
イ 1.オープンエンド質問法 2.デプスインタビュー 3.グループインタビュー 4.ラダリング法
ウ 1.オープンエンド質問法 2.デプスインタビュー 3.グループインタビュー 4.ラダリング法
エ 1.評価グリッド法   2.ロールプレイング  3.TAT         4.語句連想法
オ 1.評価グリッド法     2.ロールプレイング  3.TAT         4.語句連想法

ア:1 イ:2 ウ:3 エ:2 オ:3

第5問(記述)

P.コトラーは、マーケティング・コントロールを下記の4つのタイプに分類している。IIからⅣの内容について、所定の解答欄にそれぞれ3〜4行で答えなさい。

Ⅱ.個々の商品、販売地域、顧客層、流通チャネル、オーダー・サイズ別などの収益性を定期的に分析評価するもので、これにはマーケティングおよびその他の費用が各マーケティング活動によって配賦されることが前提となる。
Ⅲ.収益性分析によって、ある商品、販売地域、あるいは各市場において利益動向が思わしくないことが示された時、販売員活動、広告、販売促進、流通などをより効率的に管理する方法はないかと言うことが問題となり、効率性コントロールが行われる。
Ⅳ.小売業が環境と機会に全体としてうまく適応しているか否かをシステマティックに検討し、評価しようとするもので、有効性再評価とマーケティング監査からなっている。

第6問(記述)

LsA型小売業における、需要カテゴリーを基軸としたLsAの展開フローは、一般に以下のようになる。①〜⑤に当てはまる内容について、所定の解答欄に簡潔に記述しなさい。

Ⅰ.( ① )の設定
   ↓
Ⅱ.生活シーンに基づくテーマの設定
   ↓
Ⅲ.生活提案のための( ② )の選定
   ↓
Ⅳ.( ③ )の選定
   ↓
Ⅴ.価格帯の平均化
   ↓
Ⅵ.( ④ )
   ↓
Ⅶ.( ⑤ )による需要創造
   ↓
Ⅷ.初心者への支援機能

①需要に合わせた市場標的
②生活提案に合わせた主品種と手品目の選定
③従属品種と従属品目の選定
④類似品目のカットと露出度の最大化
⑤コラボレーションによる需要創造

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